2015年12月18日金曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/12/18 集中授業終了→年内授業全て終了

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


先週の水曜日から始まった超集中クラス(詳しくはこちら)。
あっという間に8日間がたち、昨日がカタカナテスト、今日は1,2課の文法テストでした。

一人昨日と今日来なかったのですが、それは家族旅行に行くから(笑)
申し込みの時からわかっていたことですが、昨日来なかったのは予定外です(^^;)。
まあ、クラスは楽しんで来ていたので、年明けにテストを受けにくることでしょう。

今日までやり遂げた2人は、本当によく勉強しました。
一人の学習者なんか、このクラスが始まる前までは日本語で知っていることと言えば数字の1~10だけだったそうです。
それが今ではひらがなもカタカナもある程度のスピードで書くことができますし、数字も大きな数字を言えます。

翌日の定着っぷりを見れば家でも相当復習していたことが分かりますし、間違いに気づいたらどんどん自分の中で修正しています。
それに練習の時も、たとえば数字のディクテーションなら私が言った数字を書くだけにとどまらず、その言い方までもひらがなで書きたいと言い出すほど。より難しいことにチャレンジしたがるんです。
次のクラスが始まるまでの時間、これまでの復習と、次の課の予習をするそうです。すごいやる気!!

始まったとき、8日後にはどうなるんだろうと楽しみにしていましたが、日本語は文句なし!
モチベーションの低下もなし!
友情も、もう緊張なんてしてないし、確実に仲間意識芽生えてます。
最後にいい形でしめくくれてよかったです(一人まだテスト受けてませんが(^^;))。

このクラスもそうですが、本当にいい学習者にたくさん巡り会えた年でした。
(去年の今頃はまだマレーシアにいたんですよね~。マレーシアの教え子たちもみんないい子たちでした)
来年度は、目指せ学習者数100人!の意気込みで、頑張りたいと思います。

その前に、しばし夏休み。
明後日から旅行に行きます(^^)

ペルーといえばバックパックの旅。
旅行記、楽しみにしていてくださいね~







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2015年12月12日土曜日

次々と年内の授業が終了しています。

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


先週のBasico1を皮切りに、先週の土曜に1クラス、今週に入ってからは実に4クラスが年内の授業を終了しました。
日本語能力試験も終わったし、ぶっちゃけ学習者の頭の中は夏休みのことでいっぱいで授業どころではありません!(笑)

残すは今週水曜から始まったsuper intensivoのクラスと、統合計画実施中の1クラスのみで、これも来週で終了です。

クラス統合計画についてはこちら↓

クラス統合計画と言えば、ミラクル学習者のミサコちゃん、見事に終了しましたよ~
本当によくがんばりました!
これで新年から統合したクラスで授業開始です。よかった!(^^)

ここに来て半年、ずっと一緒に勉強してきた仲間たちと、しばしお別れ&休憩。

年明けから担当じゃなくなるクラスもありますが、新しい学習者との出会いも待っているので、ちょっと寂しいけど楽しみもあります(^^)

来年はどんな日々&出会いが待っているんでしょうか?
とりあえず学習者100人目指します!(本気)

私ももうすぐ夏休みです(^^)





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2015年12月9日水曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/12/9 超集中クラス開講しました

今日からsuper intensivo(超集中)クラスが始まりました。

うちの学校は通常1回1.5時間の授業を週2回行い,basico1は8週(2か月)で2課まで進んで課テスト(進級テスト)になります。が,この超集中クラスはそれをなんと8日間でやるというもの。トータルの時間数は同じですが,一日で覚えるものの量がメチャメチャ多くなりますし,次のクラスまでに小分けに宿題を片付ける。。という時間的余裕もありません。その日習ったものはその日のうちに覚えないと,翌日からまた新しいのがどっと入ってきて,あっと言う間について来られなくなります。
そんなタイトなクラスに,3名もの若者が参加表明しました。さすが若者,体力ありますね~。あ,ちなみにこのクラスは夏休みに入って時間が有り余っているであろう学生をターゲットにしたもの。狙い通りです。

さて,初日の本日,遅刻はありましたが,3人全員ちゃんと来てくれました。全員男性です。
はじめこそ緊張して固かったのですが,全員揃ってからタイミングを見てアイスブレーキングで(スペイン語で)自己紹介してもらったところ,だいぶ緊張がほぐれて仲良く話すようになりました。
仲良くなりさえすれば仲間意識が芽生えて,これからの大変な8日間も力を合わせて乗りきれることでしょう。
同年代で,男同士で,同じ興味を持っている人達。
クラスが一緒になったのをきっかけに,熱い友情を育んでいってくれたらとても嬉しいです。

あと8日後に日本語と友情はどうなっているのでしょうか???

2015年12月5日土曜日

いよいよ明日は日本語能力試験。みんな、がんばれ!

この4か月間、対策講座をしてきましたが、明日がいよいよ本番です。
昨日、N3クラスの最後でした。
今日、N4クラスの最後でした。

N2クラスとN5クラスは担当ではありませんでしたが、学習に励んでいる姿はしっかり見ています。

この4か月間、受講者のみなさんが一生懸命日本語を勉強する姿を見て、私もかなり触発され、スペイン語習いたーーーい!という欲求が高まり、現在長く学べる学校を探し中です。

いつでも、学習者にしてあげられることはほんの少し、いただくものはたーくさん。

全ての受講生のご武運をお祈り申し上げます。
どうか、実力が発揮できますように・・・

¡Que Tengan Buena Suerte!

2015年12月3日木曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/12/3 最後のクラスでプレゼント交換

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


12月に入り、夏休み休暇?年末年始休暇?のために、通常クラスが一旦修了を迎えます。
始めに修了を迎えたのは、2か月前に始まったばかりの初級クラスでした。
今日は初めての課テストでしたが、みんな余裕で合格でした。
結局10人で始まって、9人で終了。優秀です。
これから約1か月間お休みです。

成績を配って解散。。。ではなく、実はこのクラスの学習者が、「プレゼント交換をしましょう!」と言い出し、先週中に誰が誰にプレゼントをあげるか、くじ引きをして決めていました。
誰にあげるかはヒミツ、予算は10ソレスです。

こういう発想自体、かわいいですよね(^^)

私は日本製フリクションペンをあげました。
そして私は13歳、クラス最年少の学習者からプレゼントをいただきました。
そして、いただいたのはこちら。

なんと、ピアスです!!

きっとお母さんに選んでもらったのだろうと思っていたのですが、ちょうど迎えに来たお母さんにお礼を言ったところ「私は一緒について行っただけで、選んだのはこの子なんですよ」と。
すごく嬉しくて、ハグして感謝の気持ちを伝えました(^^)
これを買うまで、彼はいろいろ考えたんだろうな~と思うと、なんだか胸がキュンとなりました。
そして、人に物を贈るときに、その人のことを考えながらプレゼントを選ぶことがいかに尊いかを、その少年学習者から教えてもらった気がします。

ありがとう、少年。
あなたの気持ちと一緒に、大切に使わせていただきます(^^)





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2015年11月28日土曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/11/28 学習者から胸キュンの贈り物と教師の役割再考

私は常日頃から与えるよりも何倍もの目に見えないすばらしいプレゼントを学習者から受け取っていると思っています(私はそれを「キラキラパワー」とか「胸キュン」と呼んでいます。)が、それを今日、つくづく感じました。

あ、ちなみに、あと1週間で日本語能力試験(JLPT)です。

まず、今日午前のクラスのある学習者、自習用にあげた問題冊子を着々と消化中。
この学習者、エンジニアとして仕事もバリバリしてるし、大学でも教えるような人で、超多忙。
なのに、それを言い訳にしたりせず、着々と実力をつけてます。
先週末に最後の模擬試験を行ったのですが、それも言われなくてもすでに復習済み。
自力で分からなかったところだけをチェックし、今日質問してきました。

モチベーションの高い学習者は、言われなくても自ら進んで勉強するんですよね。
ここでの教師の役割は、質問にきちんと答えること。


午後のクラスのある学習者は、とにかく明るい!
宿題の間違いを指摘しても「Oh,No」ではなく「あっは~!」 と笑い飛ばすような人。
そして日本語で話そうとします。
語順はスペイン語のそれになること多々あり、語彙もスペイン語になること多々あり。
でも、ストレスなく話したいことを笑顔で話してくれるその姿勢が、とっても嬉しいんです♡
そしてこの学習者との会話は楽しくて、癒されて、気が付くとあっという間に時間が過ぎています。

覚えたことを使って話ができるって楽しいんですよね。
やっぱり知識としてじゃなくてコミュニケーションのために言葉はあるんだなって、思い知らされます。
教師は今が間違いを直す時なのか、とにかく話させる時なのかをきちんと決めて、メリハリをつけなきゃですね。


そして最後の夕方のクラスの学生。
ここはモチベーションハンパないです。
ある学習者はJLPTの勉強のために、先生からもらった分厚い教材のほかに、自分でネットで教材を探してやるほど。
先週授業を休んだのですが、理由は「JLPTの勉強をずっとしていたから」でした。
普段の授業態度にもよると思いますが、私は「どーしても合格したいんです!」と笑顔で答えるこの学習者を叱ることができませんでした。
「通常クラスに来てもJLPTの勉強になるのに~」と言って終わりです。

すごいですよね。自ら定めた目標にむかってひた走るやる気と行動力
ここに教師の出る幕なしです。
「助けて」と言われるまで、ひたすら見守るのみです。

そしてある学習者は、先週一人だったのでまたいろいろ話をしたのですが、そのときに「何か話したいテーマある?」と聞いたところ「あります!でも日本語ですぐには言えないから、スピーチ原稿まとめてきます!」とのことでした。
「じゃあ、スピーチ原稿できたら、いつかチャンスがあったとき(クラスメイトがみんな休んで一人になったとき)に言えるように原稿覚えようか」と話して終わりました。
あ、ちなみにこれ、通常の授業とは全く関係ないことです。
そして今日早速笑顔で「先生、書いてきました~♪」と渡された原稿。
手書きでびっちり2枚分。
しかもタイトル「ホメオパシー療治を利用しない方が良い理由」です。やばい。知識ない・・・(><)
でも、この学習者がどれだけの時間を使ってこの原稿を書いたのか、そこまでして言いたいことであることを思うと、こちらもきちんとしたFBを返さなければ失礼になります。

学習者って、言葉が完璧にはできないだけで、考えていることや知識はこちらよりもはるかにレベル高かったりするんですよね。
そして、本当にやる気のある人って、成績との関係の有無とか「やっても意味ない」とかの損得で動くのではなく、「やってみたい、話してみたい、伝えたい」という純粋な向上心や好奇心で動くんですね。
教師のできることは、(勉強して知識を得て)誠心誠意のFBを返すことですね。

なんか今日は学習者のキラキラパワーがハンパなくて、胸がキュンキュンしっぱなしでした。
彼らが楽しそうにしているのを見てると、私もスペイン語学校に行って勉強したくなってきちゃいました~☆
今は週1回、友人が集まる「スタディーナイト」があるので、そこでやって発散しています。


とにかく、学習者からは本当にいろいろな目に見えない大切な贈り物をもらっています(^^)
私はなんて幸せ者なんでしょう。
今日も全てのことに感謝です☆






2015年11月27日金曜日

恩師の教え

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


私はJICAの青年海外協力隊として2007年から2009年までコスタリカに、そして2010年から2011年までパナマに派遣されていたことがあります。(詳しくは別ブログ「世界をさすらう日本語教師の日々」をご覧ください。)協力隊に参加できたこと、そしてコスタリカやパナマと言ういわゆる孤立環境で、必ずしも必要とされない日本語を楽しそうに学ぶ学習者と出会えたことが、私の日本語教師としてどう進むかの方向付けにもなった重要な分岐点だったと思っております。

それは、ある一人の恩師との出会いを抜きには語れません。
その方は、JICA日本語教師の技術顧問をされています。
もうそれはそれは、放つオーラが圧倒的に違うお方でした。
同じ空間にいるだけで、心がほ~んわかして、自分を認めてもらえてるように感じれて、お話を聞いているだけで涙が出てくるんです。
人間力、ハンパない。

そんな先生が、ついにご退官なさるときがきたと、日本にいる同志が知らせてくれました。
今年は協力隊発足50周年ということもあり、歴代日本語教師隊員約130名が、ご退官の集いに参加されたそうです。
私も日本にいたらぜひとも出席したかったです~(T_T)
これから、例えばまたJICAボランティアに参加したとしても、もう研修で先生にお会いになることはないのかと思うと、寂しくて寂しくてたまらなくなりました。

でも、今日の私があるのは先生のおかげと言ってもいいくらい、私の心には、いつも先生の教えがあるのです。

たとえば、私が自分の活動拠点を日本ではなく、海外に決めたのは、孤立環境にある学習者の役に少しでも立ちたいと思ったからで、それも先生の教え。

たとえば、日本語教師としての「さしすせそ」を教えてくださったのも、先生でした。

協力隊から帰ってきて、調子づいていた私が「私はこれからもボランティアとして生きていきたい。お金のためになんか働きたくない」と言ったことに対して「本気でボランティアでやっていきたいと思うなら、まず自分の生活を支える収入源をどうやって確保するか考えなさい。自分で自分のことがちゃんとできて初めて、そういうことが成り立つのですよ。」と優しく諭してくれました。自分の思い上がりと甘さを知った瞬間でした。

それから、大学院に進み、選んだ研究テーマも、結局先生から教わったことが元でした。

面倒くさがり屋の私が、毎年必ず年賀状をお出しする数少ない方々のお一人です。
それぐらい私にとって義理を欠いてはいけないお方だと思っております。
その年賀のつたない挨拶に、何倍もの量で暖かいメッセージをお書きくださったり、時には「これ読んでごらん」といくつかご著書や記事や推薦図書などを添付してくださったりもしました。
協力隊を離れてもなお、現在に至るまで、私の心のそばには先生がいらっしゃるのです。
今でも「先生にお見せして恥ずかしくない授業ができているか、恥ずかしくない教師に成長できているか」と、いつもどこかで思ってやっています。
先生、私、「いい教師」になれていますか?

最後に、協力隊時代にいただいた先生も大好きな谷川俊太郎さんの詩をご紹介します。
「初心忘れるべからず」。暴走しそうになる私に初心を思い出させてくれる、大切な詩です。


『若さゆえ』
                          谷川俊太郎

差しのべられた細い手
助けようとして君は助けられる
その手に
求めてやまぬひたむきな心
教えようとして君は学ぶ
その心に

(中略)

若さゆえありあまるきみだから
目に見えるものを与えることは出来る
だが目に見えぬものは
ただ受け取るだけ
それが何よりも大切なみやげ
きみの明日


これから先もずっと、先生の教えを胸に歩んでいきます。
先生、本当に長い間、お疲れさまでした。
これからも末永くご指導の程どうぞよろしくお願いいたします☆


【追記】先生は2016年3月末までご在任だそうです。







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2015年11月26日木曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/11/26 テストの効果

ついこないだ始まったと思っていた初級クラスも、いよいよ大詰めです。
初めてとなる課テストを来週に控え、今日はそれに先立ちカタカナテストがありました。

いつもなら授業開始前はおしゃべりでうるさいぐらいなのに、今日はさすがにみんなカタカナとにらめっこ。
こちらの期待通り家でちゃんと勉強してきたようで、宿題も誰一人忘れることなくやってきました。

で、テストのあと、「どうだった?」と聞いたところ、「まあまあ・・・」という反応。
ある学習者が「テストは難しくないけど、それよりテストの前の勉強の方が大変!!何が出るかわからないから、ぜーんぶやらないといけない。」と言ってみんなそれに賛同。

でも、それこそこちらの狙いなんですよね☆

評価(テスト)の効果にはいろいろありますよね。
①学習促進
②教師と学習者双方が、今までの学習を見直し、今後の学習の調整を行う
③到達度を知る など

人って、「テスト」と聞くと、なぜかいい点とろうとしっかり勉強しますよね?
そのテストが人生左右するわけじゃなくてもです。
こちらは復習や、あいまいな記憶の定着のために、テストを利用しているにすぎないのです。
そして、ちゃんと準備してくれば、絶対悪い点にはなりません。それが成功体験にもつながります。

だからといって、テストを易しくしているわけではなく、ちゃんと「できてほしいレベル」を夢を持って設定しています。
学生は普段の授業で、または家で、テストに出る内容の練習をたくさんするのです。

だから、学生から上記のようなコメントが出て、正直「狙い通り!」と心の中でガッツポーズでした(^^)

もちろんそんなことは口には出さず、
「そう、簡単だったの~。それはみんながよく勉強したからだよ。すごいね~♪」
と、その努力を讃えました(^^)
いやいや、決して易しいテストではないので、これは本当に努力の賜物だと思います。

「来週は課テストがあるから、次のクラスで一緒に復習しましょう」
というと、「ギャー!」と悲鳴が上がりました。かわいいですね☆

さて、結果はどうでしょうか?採点してみます(^^)

2015年11月24日火曜日

人の可能性無限大(infinito)

今日のヨガで先生がおっしゃった言葉がジーンと来ました。

今日初めてイエンガーヨガをされた生徒さんが「パワーヨガよりキツい!これがイエンガーヨガなの?」とコメント。
それに対して先生は「イエンガーは動きは少ないけどmuy intenso, muy exigente(とても強くて,たくさんのことを要求する)なの。先生にもよるけど、さらに私の場合はそこでおわらせないで、もうちょっと、もうちょっと(un poquito más, un poquito más)とその人の限界を求めるの。だって人の可能性は無限大(infinito)なのに、現状維持だったら何ものびないでしょ?un poquito másの積み重ねが限界を拡げ、予想もつかなかった自分になるかもしれないじゃない?」

確かに先生は厳しいです。
厳しいというのは、妥協しない、求めるレベルが高いということです。
でもお人柄は明るく、愛を持って指導してくださっているのが伝わってきます。例えば、ヨガの先生は生徒の名前を覚えなくてもクラスができますが、この先生は生徒の名前を覚えて呼んでくれるんです。
名前なんて些細なことに思えるかもしれませんが、でもそういうところに人柄?人間性?って出ますよね。
確かにいつも「momine, un poquito más」って言われますし、姿勢とか角度とか何度となく直されます。
気を抜いたら一発で見抜かれるし、翌日筋肉痛にならない日はありません。
でも、「un poquito más」にそんな壮大なお考えがあって、夢を持って私たちを指導してくださっていたことに感動してしまいました。

「可能性無限大」はよく子どもには使いますが、いい大人、しかも仕事を大分前にリタイアしたような年齢の人に対しては使いませんよね。少なくとも私はそういう指導者を見たことありませんでした。

でもその先生は「いくつになっても人間には無限の可能性がある!」って信じて、その人にとっての限界に挑ませているんです。ヨガを長年やっている人にはちょっときつめの、おばあちゃんにはおばあちゃんに合ったなりの今日のその人の限界への挑戦。

なんか、この歳になってもそんなこと言ってもらえるなんて、嬉しくないですか?
自分の可能性とやらを信じて、どこまで行けて、どう変われるのか知りたくなりませんか?

私はなりました(^^)

そして、自分の教え子たちも同じように「可能性無限大!」って信じて指導しようと決めました(^∇^)
私もいつか学習者に「あなたたちの可能性は無限大だ!」と言ってあげたいです。

2015年11月22日日曜日

自分以外はみんな異文化

意外と盲点です。
教科書やりながら思ったこと、今まで得たことの備忘録です。

自分の「普通」「当たり前」は、ほかの人の「普通」「当たり前」ではありません。
自分がAと感じるからといって、ほかの人も同じように感じるわけではありません。
ですから、自分が望む反応をほかの人に期待するのはやめましょう。
期待が裏切られて、イライラしたりがっかりするのは自分です。

自分の価値観だけでその人の「その時の行動」を判断してはいけません。
その裏にどんな事情があるのか、知らないのですから。

自分とほかの人、どちらが「正しい」「間違っている」かなんて、ありません。
したがって、自分が自分基準で「自分は正しい」と思うことを人に押し付けても、人はそう思っていないので変わりません。
人を変えるなら自分を変えたほうが簡単です。それが「包容力」というものです。
人が変わるには、その人自身が気づいて自らそれを本気で欲することでしか変わりません。

人の気持ちや考えは、自分にはわかりません。だから知る努力や、理解する努力や、察する努力が必要です。
「思いやり」とは「自分がされて嬉しいことをする」のではなく、「相手が望むことをする」ことです。
だからといって、相手に合わせて自分をないがしろにしてはいけません。
自分を大切にして幸せにできるのは自分だけです。

2015年11月11日水曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/11/11 休まれたらアウトのギリギリスケジュール

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


先日も「ギリギリはいかん」という記事を書いたばかりですが、今日もそれにまつわる話です。

クラス統合計画が2つのクラスで絶賛実行中です。
一つのクラスでは早くもトラブル発生。すでに遅延が発生しています。(詳しくはこちら
もう一つのクラス、ミラクル学習者ミサコちゃんは順調にメニューをこなしていたのですが、なんと!今日は時間になっても現れません!

いつも時間より30分前ぐらいには来ているのに、時間過ぎても来ないなんておかしい。
渋滞がひどいのか、はたまた風邪で熱でも出たんじゃ、もしかして事故?など、いろんな理由が頭の中をグルグル。
15分ぐらい過ぎたところで、「もう今日は来ないな」と諦めました。

そして今後の予定をどう変更すればいいか検討したのですが、
削れるところがほとんどない!
調整できるほど余裕がある日がない!
つまり、今日欠席した分の時間をどこかで追加しなければなりません。
ああ、ここでもギリギリ、余裕なし・・・。

・・・とそこへ、30分遅れてミサコちゃん登場!!!

単にバスに乗り遅れたそうです(苦笑)
漢字とかはすっ飛ばしてフルパワーマックスのスピードで授業をしましたが、それでも予定していた項目が一つできませんでした(ま、これぐらいは次回でなんとか取り返せます)。

今日はまだ遅刻だったからよかったですが、これで欠席でもされようものならもう今の時間数では終わらずにアウトでした。

未熟な私は今日もやっぱり、遅刻しても来てくれてうれしかったと同時に「遅刻すんな!」とちょっと怒りを覚えました。急がせているのはこちらの都合なのにね。

予定通り、思い通りに行かないことも想定して、計画を立てないといけませんね。
そのためにはもっと前から動き出す必要があるということですね。

はい、今日も一つ勉強になりました。(・・・って、初めてみたいに言いますが、実は前にも同じようなことがあった気が・・・成長してません)





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2015年11月7日土曜日

仕事はギリギリでしちゃいかんです。余裕のススメ

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


今日は以前記事でも書いた「八分目で余裕があるのがベスト」というのを実感した日でした。

今週は見落としていた仕事がちょこちょこ出現、それに時間を取られあっという間に時間が過ぎて週末になってしまいました。
結局、土曜クラスで配布予定の1か月分の資料を二日前から着手、前日の金曜も家に帰ってから最後の仕上げをしていました。
(普段は仕事は家に持ち帰りません)
12時ぐらいに完成して、さーて、保存。。。と思ったら、なぜか保存ができません。
一旦閉じたダイアログボックスがまた出てきて、エンドレスで保存が完了しないのです。
でも、ファイルが自動保存されているのは確認できましたし、疲れていたし、もしかしたら保存できているかもしれないと思い終了しました。

で、PCを再起動後、もう一度ファイルをあけると・・・。やっぱり、古いまま。
さっき確認したはずの自動保存されたファイルも消えていました・・・OMG!(>Д<)
もうこうなると、PCに弱い私はどうすることもできません。
google先生に聞いて、不慣れなPC用語満載の記事の中からぴったりの解決方法を探し出すのもしんどかったのです。

しょうがないので、またやり直し。結局3時までかかってしまいました。

朝出勤してから印刷をし、無事授業時間前に完成しましたが、学習者は遅刻するやら欠席するやらで、な~んか不完全燃焼な気分になってしまいました。「ゆうべ遅くまで頑張ったのに」という気持ちがむくむくと頭をもたげました。

まったくもって八つ当たりです。
もしこれが余裕を持って準備できていたとしたら、きっとこんな気持ちにはならなかったはず。
欠席した学習者は体調不良なんですから、しょうがない。今日渡せなくても来週には渡せるので問題ないのです。
遅刻した学習者の方にしても、予定していたことはクラス内では終わりませんでしたが、渡すことはできたわけだし、できなかったところは宿題にしてやってもらえばいいだけだから、やっぱりこれも問題ないのです。
さらにいえば、1か月分すべて配布しなくても、今回必要な分だけ作成して渡すのでもよかったんです。
「なければならない」「こうするべき」と自分にも人にも強要していたのは自分でした。

ギリギリに作っていたからトラブル起きても上手に交わせず、気持ちにも余裕がなくなって思うように動かない他人にイライラ。
睡眠をちゃんととっていないもんだから、集中力はないわ、眠気はおそってくるわ、覇気のない顔だわで、一日さんざんでした。
余裕がないと、いろんなところに悪い影響を与えてしまうんですね。

いい仕事をするには、余裕が大事

今回、身をもって感じました。いい勉強になりました。





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2015年11月6日金曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/11/6 学習者復帰。うれしい知らせ

ある一人の学生が8月ぐらいからバケーションということで休んでいたのですが、今日から復帰しました(^^)
「また帰ってきたら/時間ができたら・忙しくなくなったら、戻ってきます」と言って一旦勉強を中断する学習者で、本当に戻ってくるのはほんの少し。なので、やっぱり嬉しいです(^^)。

とはいっても、この学習者は普段から真面目で日本語の勉強大好きな人でしたので、きっと戻ってくるだろうという確信めいたものはありました。
元クラスメートだった学習者とも再会を果たし、2人とも嬉しそうでした(^^)

さて、2~3か月間の勉強のブランクがあったわけですが、やっぱり初日はちょっとついてしまった差にびっくりしていました。
でもきっと、分からないところは自分で勉強して追いついてくれることでしょう。

去る者もいれば、戻ってくる者もいる。
過ぎ去っていくものに執着せず、目の前にいる学習者を大切に、日々の授業をしっかりやっていきたいと思います。

2015年11月4日水曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/11/4 クラス統合計画、早くも予定通りに進まず

私の担当するクラスでは2つのクラスが今1月からの統合に向けて、進度を速めて授業をしています。
それはもちろん学習者も知っています。

でも、そのうちの一つのクラスで、2日間も休講が続いてしまいました。
親知らずを抜歯し、腫れて話せないとのことでした。
始めは「なぜこのタイミングで!?」とも思ったのですが、普段真面目で休まない学習者なので、きっと何か事情があったのでしょう。

起きてしまったことはしょうがない。
さて、どうするか??
クラス統合計画をあきらめるか、もしくはなんとかして予定通りの範囲を終わらせるか。

私たちの出した答えは、クラス統合計画続行、そのために、毎回の授業時間を1時間延ばす、というものでした。

今日、その学習者が来てくれました!
それで早速今日から+1時間で授業をしたい旨話すと、了承してくれました。
とりあえず、一安心です。
さらにタイトなスケジュールになりますが、なんとか持ち直したいです。

そして、どうかどうか、体調管理だけはしっかりと、どうか休まないで来てほしいと願うばかりです。

2015年11月3日火曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/11/3 初めてのテスト:ひらがなテスト

こないだ始まったばかりの初級1のクラスの初テストでした。
ひらがなテストです。

まだ採点が終わっていないので途中経過ですが,、私が心配していた学習者は勉強したらしく高得点だったのに対し、「この人が!?」という人が覚えていなかったという結果になっています。

単純に覚える努力をしたかしなかったか、勉強したかしなかったかが結果にもろ現れたと言えます。

文法のテストはカタカナも入ったあとで1,2課まとめてやるのでもう少し先になります。

なので、現時点ではまだはっきりしたことは言えないのですが、感覚としてはもうすでに差がつきはじめたかな、と。
勉強する習慣の有無によるとでもいいましょうか。
スローラーナーなのか勉強してないのかは、いつも学習者を見ていればわかります。やっぱりクラスでできることは限られているので、家での勉強は必須ですよね。家で自分で復習してくれないと、語学の上達はきびしいです。


習い事を始める、つまり、思っていたことを行動に移すのって、潜在的欲求→顕在的欲求→行動となるわけですから、実はとても心的エネルギーのいることなんですよね。それだけじゃなく、金銭的なこととか、時間的なこととか、場所的なこととか、タイミングなんかもそうでしょう。そういうものがちょうど合ったから、やりたかったことが始められたわけで。もちろん勉強が習慣化するまで大変なのもよーくわかります。ですが、せっかく始めてくれた日本語、できるだけ長く続けてほしいと願わずにはいられません。(まあ究極、その人の自由なんですが。)そのためにも私は、楽しくてためになる授業作り、頑張ります!少なくとも授業がつまらなくて嫌だから辞めると言われないように。。。(←これは本気で避けたいです)

さて,次回からカタカナに入ります。
みんな、楽しく頑張りましょう!

2015年10月30日金曜日

☆ペルー独自のお祭りエル・セニョール・デ・ロス・ミラグロス(el señor de los milagros/奇跡の主)

カトリックのお祝いかと思いきや、ペルーだけのお祭りだそうです。



聖人の絵や人形が乗った神輿や山車が街を練り歩くあたりが、ちょっとセマナ・サンタ(聖週間)のプロセシオン(行列、行進)に似ています。

で、今日は近くのコレヒオが一日中お祝いをしていました。
朝から1回だけでなく何回も道を封鎖してキンカンバンドの音楽に合わせてゆっくり行列を行います。
学校に着いたと思ったら、マイクでお祝いの歌をカラオケ。

ぶっちゃけ、授業中にうるさい・・・!(^^;)

今日は課テストだったのですが、学習者が集中できなくて苦笑いしていました。
なんでもある学習者のうちの近くでは、ゆうべ夜遅くにも大きな音をならして行進が通り、うるさくて寝られなかったそうです。
まさか学校に来てまで大きな音にさらされるとは、思ってもみなかったんでしょうね。
あ、でもこの学習者もこの奇跡の主を信じているそうです。なんでも彼女の離れて暮らしているご家族の住んでいる地域で地震があったとき、この絵の飾ってある所だけはなんともなかったそうで。

基本お祭りやお祝いは好きだし盛り上がるのもいいのですが、なんのお祝いなのかその意味も祝い方も接しかたもわからない状態だったので、今回はあまり楽しめませんでした。
もう少しペルーになじんだら、また違った感じ方ができるようになるのかもしれません。


そうそう、今日は自分的にちょっとした進歩が。
夜に一人でバスに乗って帰りました~☆
日本ではなーんの問題もないことですが、ここは(治安のよくない)外国です。
暗くなってからの一人歩きは危ないので外国ではなるべくしないようにしています。
ペルーに来てからは初めてです。
久しぶりに緊張してドキドキしたのですが、大通りを走るので道も明るく人通りも多く、乗り換えもスムーズで、思ったより大丈夫でした~(^^)

小さいことですが、これでまた一つ、できることが増えて嬉しいです☆

2015年10月28日水曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/10/28 ミラクルな学習者

ミサコちゃんという学習者がいます。
これまでの記事でも何回か登場しています。
見た目ヌボォ~っとしていて、発言は数少なく、正直やる気なさそうに見える子(←失礼)。
まったくノーマークだったキラ星です。

ミサコちゃん、すごいんです。
まず、開始時間より30分ぐらい前に来たりします。宿題ももちろん忘れたりしないでやってきます。
そして、漢字や単語などはすぐ覚えるし、クラスで教えたこともどんどん吸収します。
地頭もいいのでしょうが、きっとうちで相当勉強しているんだと思います。
「宿題が楽しい」と言っていたくらいだし、日本語の勉強が、本当に楽しいようです(^^)

もともとは8人のクラスでスタートしたそうなのですが、クラスメイトがどんどん減っていき、私が受け持ったときには2人、それから1人増えたものの、先日とうとう1人になってしまいました。
1人になって、さびしいかな?やる気なくなっちゃうかな?なんて心配はどこ吹く風。むしろ自分のペースでどんどん進められるのでイキイキしてます。質問も増えました(笑)

そんなミサコちゃんなら、ミラクル起こして、もしかして前行くクラスに追いつける??ということで、ちょっと忙し目のクラス統合計画を立て、ただ今実施中。
毎回ミラクル起こしてくれてます。

今やっているのは普通形。初級では結構な難関の一つですよね?
活用の練習をして、やっぱり間違えてしまったりするんですが、それでもほかの学習者に比べたら短時間で間違いも少ない。練習の後に私が褒めると、「でも、もっと速く間違えないで言えた方がいいですよね~」と、満足しないんです!!
きっと次の授業までに、自分一人で練習してレベルを上げてくるでしょう。

満足しないと言えば、会話の暗記。これがなかなかできないようで、もう2回チャレンジしましたが流暢さで×。「評価はBだけど、もうやめてもいいよ?」と言っても「まだやる!」といってあきらめません。
そういう学習者なのです。

いやいや、毎回彼にはビックリさせられます。

この子いったいどうなるんだろう??成長が楽しみな学習者の一人です(^^)

2015年10月27日火曜日

☆本日のクラスのワンシーン 2015/10/27  展開はやっ!

先日始まった初級1クラス、早いもので3週目に突入しました。
そして本日、新たに一名が加わり、全部で11人になり、この学校の最大人数の記録を更新しました~^O^

このクラス、クラスメイト同士も本当に仲良くて、先週も早速いい感じになっている男女がいる。。。と書きましたが、もうあそこはカップルになりました!たぶん!(^∇^)☆
だって、授業後にトイレとか行って他の人と時間ずらして一緒に帰ったり、ペアワークでヒザとヒザをこすりあわせながらやってるんですよ?まちがいないでしょー!

なんて気をとられているうちに、なにやらもう一組いい感じになっている男女発見!先週確か初めてペアになった二人ですが、今日はあえてペアになる席に座っていました。
そしてこちらも相手を待って、仲良く帰っていきました~(≧∇≦)♡

いいですね、いいですね♪♪♡
これぞ出会い、これぞ青春って感じです!
ってか、展開がものすごくはやくないですか?
ペルー人男性、手は速いと聞いてはいましたが、まさかここまで速いとは・・・予想以上です。女性も積極的だと思います。

いや~、すごい展開になってきました。
若いエネルギーもらってます。おもしろーい!!\(^O^)/


【追記】後日ペルー人の友人にこの話をしたところ、「この段階ではまだ付き合っているとは言えない」と言われました。「じゃあ、どうなったら付き合っているっていうの?」と質問したところ、「キスしたら」ときっぱり。既成事実ができてはじめて特別な関係だということです。なのでご飯食べに言ったり、ましてや手をつないだりハグぐらいではまーだまだ!なんだそうです。たしかに、挨拶でほっぺにチュウするぐらいの文化ですからね。日本人のみなさん、勘違いにご注意!って、私か(^^;)

2015年10月25日日曜日

ペルーの日本語弁論大会を見に行ったら、迷子になってしまった。

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


今日はペルーで第35回の日本語弁論大会でした。

うちの学校からは今年は参加者がいなかったのですが、来年の指導の参考になればと思い、見に行くことにしました。

友人は教師会に入っていて、弁論大会の準備のお手伝いがあるので午前中に行き、私は会が始まる午後に行くことに。
前日にバスでの行き方を教えてもらいました。最近同じルートのバスばかり乗っていたので、ちょっとワクワクドキドキです。

ところが、これがすんなりは行けなかったんですね~。

まず、バスに乗る前に小銭を用意しようとしたところ、バス代が足りないことに気が付きました。
友人の話では、会場の日秘文化会館まで1.5ソレス。でも私の小銭入れの中には1.45ソレスで、0.05足りない!!
こんなときに限ってお札も大きい100ソレス札(日本で言う1万円札)しかありません。
そんな大きいお金を出しても、まず文句を言われ、そしておつりがないこと確実です。

まけてくれないかな~。どうかな~。どうしよう・・・。
と悩んだ挙句、まず私がとった行動は、バス停に行く手前にある、以前行ったマッサージ「SATORI SPA」で崩してくれないか、ダメもとで行くことでした(今思えばなんておかしな行動)。
「タイマッサージを受けに来たんだけど・・・(事前予約が必要なことは調査済み)、え?今日は無理?いつならやってるの?タイマッサージは予約が必要なんだ、へぇ~。ところで、お金崩してくれない?」
と、いかにも飛び入りで来た客を装って、自分的には自然な流れで100ソレス札を崩してくれないか聞くことに成功したのですが、「小さいのないのよ~、ごめんね!」と言われ、あえなく撃沈。

そして、次の作戦を考え、思いついたのが50ソレスぐらいで行けるSan Luisという通りにあるCajon Marketという中華系の店で、何か買って崩す、というもの。Cajon Marketはバス停から歩いてすぐ行けるところにあります。そこでライチジュースを購入し、無事お金を崩すのに成功。

ここまでで予定よりだいぶ遅れてしまいました。

さて、次からが問題。ちゃんと目的地まで運んでくれるバスを見極め、乗り込まなければなりません。
一台来ました。でもcobrador(乗車賃を回収して歩く人。車掌的な人)があまり親切そうではなかったので、やめました。
次に来たバスは、威勢のいいおばちゃんがcobradoraで、すいていました。
おばちゃんは面倒見がよさそうで、目的地に着いたら教えてって言っておけば教えてくれそうな気がして、このバスに乗り込みました。

おばちゃんに通りの名前を言い、そこに着いたら教えてとお願いしました。おばちゃん快諾。
始めは知っている景色だし、余裕でした。
しかし、だんだん混んできて周りは見えなくなるし、窓から見える景色もどこだかわからなくなるし、結構乗ってから時間がたっても何も言ってくれないので不安になってきました。でも、おばちゃん声大きいから着いたらどなって教えてくれるだろう。

友人の話では、近くにMetroというスーパーがある大きな交差点だということで、私はMetroを通り過ぎてはいないか、必死で窓の外を眺めていました。
途中で乗ってきた若い人たちがMetroで降りたいとおばちゃんと話しています。おばちゃんが「私がMetroって教えてあげるから、そしたら降りるのよ。」と言っていたので、私もとりあえずそこで降りようと思いました。
そしておりるとき、おばちゃんに、「ここがその通り?」と聞いたら「そうだ」と言います。
降りて道の名前が記してある標識を探したのですがわからず、Metroの近くの警備員さんに「○○通りはどこ?」と聞きました。
「2ブロック先だ」と教えてくれたので、歩きました。ちょっと雰囲気が怪しい所もありましたが、もうすぐ着くはずだ・・・

でも、2ブロック歩いてもやっぱり目的地の通りではありません。
しょうがないから、近くにあったお店の警備員にまた聞きました。警備員は「ちょっとまって」と言って、同僚やお客さん(!)に聞きに行ってくれました。そうしたら、お客さんの一人の男性がGoogle Mapで調べてくれて、私が目的地からとんでもなく先に来ていることがわかりました。目的地はもっとずっと手前だったのです。

バスのおばちゃんといい、さっき道を教えてくれた警備員といい、みんなテキトー・・・!!!

と、ちょっとムカッとなりそうになったり、そうだった、ラテンアメリカはこうだったと、今更思い出したりしましたが、でもそもそも、知らないところに行くのにケータイも使用不可能(チャージしていないからWifiがない環境ではネットも通話もできない)で、おとなしくタクシーにしなかった私が悪いのです・・・

で、結局タクシーを拾い、目的地に運んでもらいました。
タクシーでも5~10分ぐらいは来た道戻ったんじゃないでしょうか??


そんなこんなで会場に到着したのは、だいぶ遅れてから。
私が見られたのは最後の2人だけ、しかも帰国子女の部でした(T-T)
来年の参考に、ならない・・・(>Д<;)
 
それからすぐに休憩になり、もう表彰式です。すぐに帰るのもしゃくなので、表彰式見ました。
出場者は全部で29人だったそうです。

なんのためにここに来たのかよくわからないことになっていまいました。
ま、自分が悪いんですけどね。

教訓:知らないところへ行くときは、事前にちゃんと調べるか、タクシーで行くか、ケータイはチャージしておこう。





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2015年10月22日木曜日

世界中の同志たちへ

なんかすごいタイトルですが。(^^;)

日本語教師という職業柄、日本のみならず世界中で日本語教育に携わっている方々がたくさんいらっしゃいます。
日本人のみならず,ローカルの外国人の先生方もたくさん活躍されていらっしゃいます。

日本語教育の発展のため,学習者の笑顔と将来のため,そのような想いを持って教育活動をされている方々を,私は勝手に"同志"と呼ばせていただいております。

ところ変われば教え方が変わり、ところ変われば悩みも変わります。
そんなの当たり前だ、と思われるかもしれませんが、目の前のことで忙しすぎるとすっかりそのことを忘れてしまうことがあります。

でも今日、別の地で日本語教育に携わっている友人から連絡をもらい、それがきっかけで気づけたことがありました。

それは,私が恵まれた環境にいるということです。

例えば,最近仕事が忙しくて疲れているけれども,その忙しさの内容は,たくさんあるクラスの授業準備だったり,テスト作成だったり,教材作成だったり,日本語教師として至極全うな忙しさなんです。熱心に勉強してくれる学習者がいて,たくさんクラスが持てている。これって,ありがたすぎる環境ですよね。職場の人間関係とか,教えるべき学習者が学校に来ないからアルバイト先や住んでいるところに探しにいく,とか,授業に入れてもらえなくてゴハン食べてけない,とか,そういう教える以前の悩みではない。。。

その友人の悩みを聞いて,今ある幸せに気づけることができました(って,上で書いた例が友人の悩みではありません。念のため)。こんなこと言ってはアレですが,悩みをはきだしてくれて,ありがとう!

私は聞くことしかできなかったのですが,友人もスッキリして道が見えたみたいだし,私も気づけたし,win-winです^.^

だからもし、世界中で、それぞれの環境で、がんばっている同志たちが、一人で悩んでどうしようもなくなって誰かに話を聞いてもらいたくなったとしたら、そして私を選んでくれたら,私は全力で受け止めます。
悩みを全力で聞きます(聞くだけ)。
その苦しみを分かち合いたいと思います。
そこから私も何かを得られるはずだから。
そしてすっきりして、また次の日元気になってくれたらいい。
私は、世界中で頑張っている同志たちの心と体の健康と、成功を、心から祈っています。

一緒に、がんばりましょうね(^O^)


2015年10月21日水曜日

クラス統合、果たして順調に進むのか??

新しい初級クラスが10人という史上初の大人数で開講でき、ほっと一安心していたその裏で、実はこれまでの学習者が3人去って行きました。

一人は課テストの追々試でも合格できず、一つ下のレベルに落ちることが決定。それを告げるともう来なくなりました。正直今のレベルは実力に合っておらず、どうしてもと言うのでしっかりがんばることを条件にそのクラスに入れたのですが、ぶっちゃけぜんぜん勉強していなかったので、しょうがないですね。

一人は大学入学のための準備に本格的に取り掛かるため、忙しくなってもう来られないとのこと。3月には入学できるかどうかわかるので、それが落ち着いたらまた来たいと言っていますが、果たして。

一人は仕事の資格試験が12月にあり、そのための勉強と仕事が忙しく、2か月お休み。1月には復帰したいとのことですが、果たして。


クラスの数だけ多くて学習者が少ないんじゃ効率悪すぎです。こうなるともう統合を本格的に進めるしかないわけです。
今までゆる~くは進めていたのですが、ここに来て12月中旬までの残りの期間で、どうやったら少し先行くクラスに追いつけるか、本気で計算して計画立てました。

一度も休まなければ、(理解の速い学習者が)どんどん吸収してくれれば、そしてそれを忘れなければ、宿題を忘れずにやってくれば、全てがうまくいけば、と、だいぶ無理難題の条件がついて、それが全部クリアされれば、の、計画達成です。

授業計画立て直したり、教材やテストを準備したり、不測の事態が起きたときのセカンドプランを立てたりの、正直すごーく頭使ってます、最近(笑)(また白髪増えそうです・・・)

で、先週から今週にかけて、その統合計画にそっての授業が二つのクラスで開始されました。

一つのクラスでは、ちょっと急いで進めたい旨話すと、(理解の速い)学習者が「にやり」と笑ったんです。そして、これから習う範囲ですでに知っている漢字を教えてくれました。なんか「望むところだ!」といった感じなんです!(わお!やる気!)
ビビってる私とは大違い。
そっちがその気なら、こっちも計画に沿ってしっかり授業して、奇跡起こすしかないですよね。
これから12月まで、学習者と二人三脚で走り抜けたいと思います~
(がんばれ、わたし!すでにゼーハー)

2015年10月20日火曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/10/20 初カップル誕生なるか??

新しく始まったゼロ初級クラス。
今日で3回目ですが、まだ欠席者どころか遅刻者もなく、授業が始まるまでの待ち時間にも教室から楽しそうな声が聞こえてきて、クラスメート同士とても仲良くなっている様子(^^)

とりあえず、出だし順調、つかみはOK(←古い?死語?)といったところでしょうか。

さてさて、今日クラスに入って「あれれ~?」と思った2人がいます♪
まだ座る席も流動的といっちゃ流動的なのですが、そんな中、隣同士になった男女がとっても楽しそうにペア活動☆たしかこないだも二人は隣同士に座っていたような・・・(ムフ)

もしかしたらもともと知り合いだった可能性もあるのですが、慣れ親しんだ者同士の間の遠慮なさ、失礼さ、こなれ感、みたいのはなく、ちょっと気を遣う感じの初々しい仲良さ。
はにかみながらも満面の笑顔がどっちもきゃわいい!!(≧∇≦)

これって、これって、もしかして・・・??(ムフフ)

教師やってると、「あれ~?」って、なんか違和感に気づいちゃうこと、ありますよね?
(って、私はどちらかというとそういうのは鈍い方なんですが)

これからの展開が楽しみです♪♪(ムフフフ)

2015年10月18日日曜日

2回目模試

1回目から約1か月後の本日、JLPT2回目の模試でした。

私が対策講座を担当しているN3の学習者の数人も受験しましたが、結果は思ったほどよくなく、というか、想像以上に悪くてショック。
対策講座も半分の2か月が過ぎ、私も本人も伸びを感じていたところにこの結果。

うーん。

何がうまく働いていないんだろう?
対策講座で扱っていることがずれているのか?
私は結果が悪いと、すぐに自分のせいだと思ってすごーく反省モードになります。
(おかげで白髪がものすごく増えました・・・)

今後ちょっと対策講座で扱うものの修正が必要になるかもしれません。

でも、結局学習者の力を信じるしかないんですよね~


2015年10月17日土曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/10/17 ペラペラになりたい!

今日は上級クラスがお休みが多くて来たのが一人。
今日は本文をやる予定だったのですが、このまま進めてもしょうがないので、急遽ほかのことをやることにしました。
中級以上って、文法やっても書き言葉的なものが多く、読んだり書いたり静的なものが中心であまり話さなくなりますよね。
なので、これはいいチャンスだと思い、とにかく話す練習をしようと思いました。

で、話のテーマリストの中から選んで、それについて2~3分話す。それを録音し、あとで一緒に振り返りながらFBする、ということをやりました。

最初こそ話すのも3分ギリギリ、短文を並べて全体としてもまとまりがなかったのですが、テーマを変えて話すうちに、だんだん話が長くなり、文が長くなり、話の開始と山と締めもつけられるようになりました。
私の方にしても、知らなかった彼女と日本(語)の関係や、考え方、経験など、いろんなことを知るのにとてもいい機会でした。

FBしていると自分でダメ出し。
「話すのがゆっくりだし、すぐに言葉が出てこなくてつまっちゃう。私、もっとペラペラになりたいんです!
今まで見たことないような生き生きとした顔で訴えてきました。
こんなに強い気持ちを表すところを見たことがなかったので、正直うろたえてしまいました(^^;)

そうだよね。話せるようになりたいよねぇぇ。

最後の方は、もう話したくて話したくて話が止まりませんでした。
勉強を始めたばかりの子は、それこそわかりやすくキラキラオーラを発しているのですが、学習が進んだ上級の子も、やっぱりキラキラ(しかもものすごく強い)しているんですよね。そりゃそうですよね、何年も学習を続けてきたくらいなんですから、半端なキラキラなわけがない。

ものすっごい笑顔で帰って行きました。

とても美しいものを見ることができて、私もとても晴れやかな気分です。

この学習者が見せてくれた、何年も何年も大切に育んできたキラキラ、私は守りたいし、夢を叶えるお手伝いをしたいと思いました。

2015年10月16日金曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/10/16 日本語は○○が多いですね~

文法で「~あいだに」と「~うちに」の違いの確認をしていたときのこと。

学生が「日本語は気持ちが入る言葉が多いですね~!」と感嘆して言いました。

大学の卒論のテーマにもしたほど私も日本語で美しいな~と思う点の一つでもあったので、そこに気づいて感動してくれたことが本当に嬉しかったです。

私が「これが日本語の中にある『日本文化』だよ。言葉を聞けば、その人がどんな気持ちで話しているのかわかるんだよ。」というと、
「スペイン語は一つの言葉を表情や言い方を変えて伝えるけど、日本語は違うんですね~。」としみじみ言っていたのが印象的でした。

いやいや、実はあるかもしれませんよ??

日本語教師になったのも、日本語の奥さに感動したのも理由の一つ。言葉を通じて日本文化を伝えられること、本当に誇りに思っています(^^)

2015年10月13日火曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/10/13 新初級1クラス開講しました

今授業が終わったばかりです。
興奮覚めやらず,というか,完全燃焼で全身脱力,というか,今そんなのを感じています。
熱気ムンムンでした。
キラキラパワー炸裂でした☆


ゼロ初級の一番はじめのクラスというのは,いまだに緊張します。ゆうべもあまり眠れませんでした(^^;)
クラスも教師も第一印象が大事だからです。
楽しい!と思ってもらえるかどうか,先生は取っつきやすいかどうか,クラスの居心地はいいか,初日の印象って,今後に影響を与えますよね。
なので,心臓ドキドキでも終始満面の笑みでがんばりました。笑顔がひきつってたと思います。顔の筋肉痛いです。。。

新入生の皆さんもさぞ緊張して顔がこわばっているかと思いきや,思ったほどではなく,質問も気軽にしてくれたし,リピートの声も大きかったし,何より皆さん笑顔で授業を受けてくれました(^_^)

笑顔があるうちは大丈夫。
楽しんでくれている証拠だから。
彼らの顔を苦痛に歪ませることがないよう見守り,この笑顔を守っていきたいとおもいます。
学習者の笑顔をずっと見ていたいから。。。

今日はよく寝られそうです(^^)

2015年10月12日月曜日

新クラスへの登録者、過去最高!

明日開講の新クラスに定員12名のところ10名登録がありました。
今まで8名ぐらいで開講になっていたので、少しとはいえ、着実な伸びにムフフです(^^)
明日ももしかするとギリギリ飛び込みの登録者がいるかもしれないとのことで、これは12名定員満員御礼も期待できるかも!?です。

こちらも準備を着々と進めてまいりました。
今の教科書は初めて使うので、一から教案を書き起こしています。
特にゼロ初級のクラスは、何回やっても駄目ですね。まだまだどう運ぼうか悩みますし、緊張します。イメトレが欠かせません!笑

でも、教科書をもらって「うわ~♪☆♡」とキラキラ笑顔で嬉しそうにしている顔を見てしまったら、もういい授業にしないわけにはいきませんよね~☆

目標は脱落者を最小限に食い止め、できるだけ多くの学習者に次のレベルに進んでもらうこと(大マジメ)。

楽しくて、しかも「いろいろできるようになった!」と感じられるクラスにするから、楽しみに待っててね~!

2015年10月10日土曜日

午前のクラスなし。空いた時間を優雅に活用

本日朝、午前のクラスの学習者から欠席の連絡があり、これにて午前のクラスのメンバーがみんな来られないことが確定となりました。(ほかのメンバーからはもう連絡を受けていました。)
つまり、午前の授業はなし!
一人だけ来られるよりも、みんな来ない方が進度を一緒に進められるので、こちらとしても都合がいいのです☆


朝早く出勤する必要はなくなったのですが、もう早起きしてヨガもしてしまったし、行けば何かしらやることはあるので、いつも通りに出勤しました。

せっかく空いた午前の時間。
どうせならいつもできなかったり、後回しにしたりしていることをしよう!と思いました。

①コーヒーを楽しみながら優雅にニュースチェック。
 いつもささっと目を通すだけなのですが、今日はゆっくり時間をかけてチェックできました。

②庭の植物に優雅に水やり
 最近の改修工事で全然水やりができなかったのですが、今日は工事もお休みだし、水道が生きていることもわかったので、できる範囲でホースひっぱって水やりしました。庭を愛でるのは久しぶり。緑と花に癒されました(^^)

③優雅にブログ更新
 そして今、ブログを書いています。時間を気にせず午前中にブログが書けるなんて、なんて優雅!笑

④これから優雅に授業準備
 せっかく時間があるんだし、特に緊急じゃない仕事をこれから少し進めようと思います。時間に余裕があるからこそできる、こういうのって気分的にも余裕をもたせてくれます。


午前中にこーんなにたくさんのことができ(エネルギーも温存でき)、なんかすごく得した気分です(^^)

2015年10月9日金曜日

伸長感で内発的動機づけ活性化。勉強が楽しい!

こういう日本から遠い孤立環境にいますと、日本語学習者も始めは多いのですが、急速にやめていき、3,4か月たつ頃には初めの数%しか残っていない、ということはザラにあります。
日本語学習のプライオリティが高くないので、しょうがありません。

しかし、そんな数少ない生き残りの学習者たちの日本語愛はある意味本物で、学習意欲も高いため、本当にはっとするほどの伸びを見せてくれる人もいます。

金曜に教えているある学習者。
12月の能力試験でN3を受験予定。
能力試験対策講座を始めて、すぐの第1回模試では、合格率が50~60%でした。
対策講座を始めて1か月時点の漢字テストは65%、語彙は40%、読解は「あらら」という状態でした。
それが伸びに伸びて、2か月時点の漢字が90%、語彙も90%、読解に至っては難しい問い以外は正解するようになりました。

それもそのはず、この学習者、本当によく勉強しているんです。
来るたびに自習で分からなかった語彙の意味の違いや、文法の違いなどを聞いてきます。
テキストにはしっかり勉強のあと。
私の説明を聞きながらスキーマが活性化され、知っている知識と新しい知識が結びつき、「ああ!そういうことか!」という発見をし、またうれしそうにメモ。
学習って、こういう知識の結びつきが強化されることで深まるし、忘れないものになるんですよね~。
「ああ!」といって何かをみつけたときのその人の顔は、本当にうれしそう。
読解も、こちらが与えたアドバイスを素直に守って読むようにしたら、読解のプロセスがほぼ私と同じになってきました。もちろん正答率も上がってきているわけで。

努力がこうやって目に見えてあらわれ、成績もぐんぐん伸びているのを実感できているのですから、これは勉強が楽しくないわけがないですよね。楽しいでしょうね~!!

勉強する→上手くなる/成績あがる→うれしい/自己肯定感→もっと勉強する
勉強する→いろんな知識がまとまっていく→知的楽しい満足感→勉強がもっと楽しくなる!

内発的動機付けが活性化、プラスのスパイラルにのって、ぐんぐん成長中♪

こういうのを見ていると、こちらまで本当にいい気持ちになります。
そして、たくさんの学習者にそういう「いい気持ち」を味わわせてあげたい!って思ってしまいます。
努力した結果の伸長感や達成感は、本当に気持ちのいいものですから。
私自身もまた「いい気持ち」を味わいたくなります。

今日も学習者にいいエネルギーをもらいました(^^)



2015年10月3日土曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/10/3 9時間授業+追試1時間

土曜が9時間授業になって、今回2回目。
前回なんとかできたので、今回はちょっと気持ちに余裕がありました。

とはいっても、朝出勤して、いい感じに気持ちを高めていました。
なのに朝のクラスのみなさまは、ものの見事に遅刻してくれたのです~(T_T)
一番早くて30分遅刻、そのあとそろって1時間遅刻。

3時間中1時間ロスしてしまったので、休憩はとらずにぶっちぎりました。
新出漢字のあと、語彙確認、文法は今日は自他動詞だったのですが、覚えることから始まり、カードを使ってのアクティビティで対応する動詞を言ったり文を作ったりして、ずーっと脳みそ働かせてもらいましたー笑
1時間ロス分は取り返せないまでも、まあまあ回収できる内容だったと思います。
学生の頭が働いていると、先生はラクできます。エネルギーを温存できました(^^)

そうそう、自他動詞のペアを覚える際、学習者Aが学習者Bに「どうやって覚えればいいの?」といったような質問をしていました。すると学習者B、自分なりに発見したルールを学習者Aに教えていたのです。
こういう気づきやそのシェアって、いいですよね。
学ぶということは、放置していても自分なりの方法でどうにかしていくものなのですね。


続いて午後のクラス。
このクラスは私にとって一番の癒しクラス。
学習者が性格よくて、人間できてて、モチベーションも高くて、理解も速くて、よく勉強して、言うことなしなんです。
新出漢字と語彙確認の後、文法は今日から普通形過去でした。ひたすら動詞の変形練習、文の変形練習。
こちらもずーっと頭と口を動かしてもらいましたー。
いや、相当疲れたと思います。すごい集中して休みなしでやっていましたから。
おかげでこちらでもエネルギー温存できました(^^)


最後に夕方のクラス。
ここではたくさんしゃべって(書いて)しまいました。
まず語彙の意味を調べてきているので、私の方で用法の確認やおさえてほしいことなどの確認をします。
それから新出文法のポイント解説、例文解説、文作成後のFBなど。
穴埋め用の例文を板書して練習させたり。
クラスの半分、いやそれ以上しゃべって(書いて)しまったかもしれません。(反省)
今まで温存していたエネルギーがあったからこそ、乗り越えられました。
さすがに後半は集中力が切れそうになりました(^^;)


この後、このクラスのテストで赤点をとった学習者に対して、追試を行いました。
放置していましたが、所用1時間。その間残務処理して待機。
しかも採点したら追々試決定(T_T)=来週も1時間残業決定(T_T)

でも意外に余力を残したまま、本日の業務は終了しました。

今日一番エネルギー使ったのは、午前クラスの遅刻を萎える心でひたすら待ったことと、その後怒らずに対応したことです。なんでしょうね、「いつ来るんだろう」と思いながら待つあの感じ。疲れます。
自分の気持ちもそのまま放置していたら怒りにつながるところを、なんとか「こっちではよくあることさ~。進度
もなんとかなるさ~」となだめすかすのにもエネルギーが要りました。
まだ人間が未熟なので、早くこれしきの事で気持ちが上下しない人間になりたいものです。
(気持ちの上下の振れ幅が大きいと、エネルギー使用量が多くなって疲れるのが早まるので。)

今週は30分ロス+30分早終わり(午後クラス)で1時間短い8時間授業でした。
はてさて、来週はどうなることやら・・・。

2015年10月2日金曜日

自分の軸って何ですか?

こないだとあるブロガーさんの記事を読んでいて、投げかけられたこの質問。

「あなたが生きていく上で、軸となるものってなんですか」

今までわりとこういう系はスルーしてしまっていたのですが、なんとなくひっかかって、真剣に考えてみることにしました。


私はいつからか、生きていく上で一つ決めていることがあります。それは
「死ぬとき後悔しないようにすること」

人間、いつ死ぬかわかりませんからね。
たとえ明日、いや、今日、突然事故や心臓発作などで死んでも後悔しないように、今できるベストな状態でいたいと思っています。


やらないよりはやったほうがいい。
心配や不安よりもワクワク・ドキドキ、まだ見ぬ世界を見てみたい。
そのためにできる努力はしたい。
がまんしたくない。
いつも全力で生きていたい。
いつも幸せを感じていたい。


そういう視点で言えば、日本語教師という仕事は、本当に私にぴったりなんです。
世界をさすらうことができるので、「いろんな世界が見たい」という好奇心が満たされています。
異文化にいるので、いつもドキドキ・ワクワク。
外国人の学習者とのふれあいも驚きの連続でドキドキ・ワクワク。
外国をさすらうために、大学院にも行ったし、語学も(それなりに)がんばっています。
魅力ある教師になりたいので、いろんな本を読み、体にいいものを食べ、常に笑顔を意識し、内側から輝けるように努力しています。
同じことを何回も教えていても、学生が違えばいつも同じようにはいかないので、終わりがなくてあきません。
日本語の奥深さを知ったり、さらにわかりやすくておもしろい授業にするための授業研究や、日本語力を効果的に伸ばすための実践研究、学会や研究会への参加など、知的好奇心もいつも満たされています。
そのための苦労や努力は苦痛ではなく、むしろ楽しんでできていると思います。

そして何より、学習者のキラキラパワーは私に胸キュンと元気とエネルギーをくれます。
だからいつも学生と一緒にいたい。
学習者のキラキラした笑顔が見たい。
それは私を細胞レベルから元気にし、幸せで満たしてくれるから。
だからできれば死ぬまで教壇に立っていたい。
そのために必要なことならば、なんだってするつもりです。

なんだかまとまりがなくなってしまいましたが、私の軸になるものって、もしかしたら「日本語教師」なのかもしれないな、と。

学習者とのふれあいがなくなったら、イキイキとは生きていけないと思います(ホントに)。先程ちらっと、日本語教師になってから大学院に行った話をしましたが、そのとき、日本語を教えていない生活をした時期が数か月あり、もうホントにつらくてストレス溜まりまくりでした。その後TAやバイト先を見つけてなんとかことなきを得ましたが、あの時、日本語を教えること、学習者からもらうエネルギーが私にとってどれほど重要かというのを痛感したんです。

もう一つの軸はヨガ生活ですかね。もはや趣味を通り越して、私の心と体、生活全般にしみわたっていて切り離せません。

職業が軸になるなんてどうなん?と思いましたが、私は日本語教師は天職&ライフワークだと思っておりますし、だから今ここにいられるわけですし、認めてしまえば、この軸、私にはしっくりくるもののようです。

2015年9月26日土曜日

一日9時間授業デビュー!

土曜日は一番学習者が来やすい曜日で、授業が集中します。
これまでローカルの先生が来て、午前中に3クラス開けられていたのですが、もう一つの仕事で土曜来られないことが多くなり、友人と私の2人でなんとか回さなければいけなくなりました。

それでスケジュール調整をしたところ、私は9~12時、13~16時、16時半~19時半の3時間×3クラス、つまり9時間授業をすることに。

これまでの教師歴の中で、最長8時間(しかも2時間は日本語クラスではなくて養成講座クラス)というのはありましたが、9時間は史上初。
今週から受け持つクラスもあり、クラス運営を考えたり準備に追われたり、結構ドキドキが続いていました。(おかげで夜眠れなかったり、ストレスがたまったときに目の周りが腫れるヘルペスと思われる症状が出たりしました。)

1クラス目。
今日から担当するクラス。
このクラスがいちばんビビっていましたが、初日でやる内容も前回までのやり残しをさらうようなものだったので、そんなに負担にはなりませんでした。
むしろこのクラスの学習者たちは、課題さえはっきりしていればほっといても自分でどんどんタスクを進めることができる自立したタイプの人たちだったので、逆にラクちんでした。わからない言葉は自分で調べ、忘れた文法も自分で調べ、習ったと思う漢字は調べ、それでもわからなかったり疑問に思ったことは質問してきます。自習に慣れているし、地頭がいいんだと思います。

2クラス目。
ここはいつも癒しのクラス。前半は復習や残ったものの消化で、後半はテストだったので、ここもそんなに大変じゃありませんでした。(語彙テストの点数が大幅アップし、伸びを実感。)
でも、このクラスの休憩のとき、「これでやっと半分か・・・」と少々疲れを感じました。

3クラス目。
今まで午前に担当していたクラスが、こちらに移動。
今日はテストを返して直しをしてもらい、あとは会話の練習でCD操作と話しをしてもらうだけでよかったので、これもそんなに大変じゃありませんでした。特に、最後にお題を次々変えて、ペアも次々に変えて会話練習をしてもらったのですが、そこでみなさんが自由に楽しそうに話しているのを見て、こちらも楽しくなりました。今までと違う視点をもらったりもして、収穫多かったです。

このように、初日の9時間は学生主体でこちらがたくさん話さなくていい授業ばかりだったので、思ったよりいけました。大丈夫でした。
でも、普通は文法の導入や練習がメインの授業なので、もっとしゃべらなくちゃいけなくて、今日のようにはいかないと思います。

これから2か月は毎週土曜は9時間授業が続きます。
デビューはまずまずでホッと一息。フー
はてさてこれからどうなることやら・・・

2015年9月24日木曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/9/24 追試だけど100点とれた!

各課ごとに課テストをしています。
文法テスト(漢字含む)と語彙テストがあり,私はいつも同じ日にまとめてしています。

ロベルトさんは,語彙テストで合格基準に届かず追試になってしまいました。語彙を覚えていないわけではなくすべて答えは書いていたのですが,表記(ひらがな)にまだ難ありで,それで減点が募っての赤点でした。

本日追試をしたら,なんと100点!
私もこれにはビックリ。本人もガッツポーズで喜んで,二人でハイタッチしました。

この学習者,スローラーナーなんです。
本当によく勉強したんだと思います。すごい!
最近,前より勉強に対する姿勢が変わってきたように感じていたのですが,やっぱり。。。

この結果で,さらにモチベーションが上がることでしょう。
学習者のこういう成長が見られるから,教師って楽しくてやめられないんですよね~(^-^)☆

2015年9月19日土曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/9/19 自立した学習者とはこういうこと

今日は上級クラスになってから、初めてのテストでした。
前の課を勉強してからだいぶ時間がたってしまって、覚えているかどうか不安だったのですが、結果を見ればよく勉強しているかしていないか一目瞭然。
上級ともなると、一夜漬け丸暗記で何とかなるレベルではないですからね。
範囲もちょっと広めだし、漢字もふんだんにあってルビふってないし、大丈夫かな~とちょっと心配だったのですが、やっぱアレですね。ほっといてもやる人はやるんですね。

テストのあとは、ちょっと普段と違う活動を取り入れてみました。
宿題で出していた作文を回し読みして、感想を言い合ったり文法的な間違いを直す活動と、同じテーマの読解教材を読んで、それについて意見を言い合う活動をしました。

やる気のある学習者たちはきちんと作文を書いてきました。まず、それがすごい。
そして、作文の構成はこちらでアウトラインを作って渡しておいたのですが、構成メモからばっちり書いていました。作文で使っている表現も習ったばかりの表現をできるだけ使おうという姿勢が見られました。
やっぱり自立した学習者というのは、ほっといても習った文型を使おうとするんですね。

その後の読解からの話し合いでは、なかなか思うように言いたいことが言えなかったようですが、持っている知識を披露する場面も見られ、それによって話し合いが深まりました。
やっぱり、人っていうのは物を聞いたり読んだりするとき、既存の知識と結び合わせて理解を深めるというダイナミックな活動を脳内で行っているんですね。

まだお互い遠慮があって、そんなにつっこんだ意見やコメントは出なかったのですが、それでも日本語だけで表現しようとがんばっていました。

ペルーという日本語を必要としない地で、ずーーっとここまで日本語を勉強し続けてきた人たち。
そのやる気と向上心、あなどれません。

2015年9月16日水曜日

クラス統合計画と目指すところ

最近、クラスの統廃合計画がにわかに持ち上がっています。
私の勤務先は日本で言えば英会話学校のようなもので、生徒さんは学校や仕事の合間を縫って来ています。
日本語学習のモチベーションは様々で、家族や知人などを頼って日本へ行くことが決まっている人、奨学金を得て日本へ行きたい人、訪日予定はないけど日本好きだし時間あるから来ている人、訪日経験があり日本語を忘れないために来ている人、などがいます。

時間がある人はいいのですが、仕事が忙しくなったり、大学生なんかだと時間割が変わったりして来られなくなることもしばしば。もちろん、見事に「日本へ行くことが決まった」ということで来なくなる人もいます。
ということで、一人減り、二人減り、だんだん少人数クラスが多くなっているのが現状で、こちらとしてはAとBを合体させたい、CとDを合体させたい、となっているところです。


それと同時に、目下課題となっているのがカリキュラム作成。

例えるなら登山ですかね。
私たち教師はガイド。手を引いたりちょっと前を歩いたりして登山者(学生)を案内していきますが、ゴールや途中の通過(休憩)ポイントが定まっていないと、どの道を選んで、どんなペースで進めばいいのか、今どのぐらいの地点にいて、どの山の頂上を目指せばいいのかがわかりません。
目指すゴールやルートが違えば、必要になる道具も違いますし、ガイドの役割も変わってきます。
なだらかだけど距離が長いコースか、急勾配の最短コースか、中間か。
植物や花を楽しみながら行ってもいいのか、それよりもひたすらゴール目指して登り続けるのか。
登山者のペースに合わせるのか、ガイドがペースを作るのか。
途中の通過ポイントを通るとき、何ができるようになっていないといけないのか。
AとBのグループが一緒になったとき、または新しく加わりたい人がいたとき、登山能力や好みの登り方に差がないか。あったらどうするか。

ここに来て3か月、私はこれがはっきりしないまま教えていました。
でもこれからは、これらがはっきりすることで自分がどんなガイドになってどこに向かうべきかがわかると思います。
これまでもし希望と違うガイドだったとしたらごめんね~!
テヘペロで許してもらうことにして、これからがんばります!(前向き)



2015年9月12日土曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/9/12 頭の中は話したいことでフル稼働

生徒も私もクラスやお互いに慣れてきて、最近はいい感じに緊張感がゆるくなったように思います。私はそれと同時に、生徒の様子を少し離れて観察できるようになりました。

最近クラスで感じるのは、学生の頭の中では表に出ないだけで、いろーーーんな事象が結びついていたり、言いたいことをどうにか言えないかとフル稼働しているということ。

例えば今日のクラスでは「~と言っていました」の復習の後、「~についてどう思いますか」と「~のが上手です」をやりました。

くまさんの自由質問:(合気道をやっているトニーくんに向かって)合気道についてどう思いますか。

トニーくんはそれに対する答えを何かしばし考えた後、「先生、二つの文をつなげるときはどうしますか」と質問。私が「”て形”を使うよ」というと、「そうじゃなくて、反対のとき」。それで「”~ですが”を使うよ」というと、ようやく「合気道はスポーツじゃないですが、いい武道だと思います」と答えました。

ちょっと意外だったのですが、質問したくまさんと何やらスペイン語で話し、二人の間では言いたいことが共有された模様。そして質問したくまさんに「あなたは(合気道について)どう思いますか」とトニーくんが質問し返したところ、それに対する答えは「filosófico, profundo y tiene muchas significados...(たぶん)」でした。
どうやらくまさんはメンタル的なことを言いたい様子。
それについてスペイン語で二人で意見を確かめ合った後、私に向かって「今言ったことを日本語ではどう言いますか」と質問してきました。
私は「哲学的(な形容詞)、深い(い形容詞)、たくさん意味があります」と答え、「これをて形でつなげれば言いたい文になりますよ」と言いました。
既習事項なので「Como era?(なんだっけ?)」を連発しながらなんとか「哲学的で、深くて、たくさん意味があります」と一文にしたあと、満足げにメモメモ。

ほかの練習では「○○さんはどんな人が好きだと言っていましたか」で元クラスメートとの会話を思い出し、何か言いたげな様子。そして「先生、はっきり覚えてないから、”~と思います”と一緒に使ってもいいですか」と聞いてきました。私は「もちろん!」と言い、「”~と言っていました”+”~と思います”」と板書。そして、両方の”と”の前が普通形になることを確認しました。
するとその生徒は「親切な人が好き…だ…と言っていました…言っていた…と思います。」
と、なんとか一文にすることに成功。私がルールと共に書いた板書をメモメモ。

なんか、語学の勉強って、こういうことなんだな~。としみじみ思いました。
言いたいことがある。
それを伝えるために言葉や文法を習う。
「言いたい!」という気持ちが学習を促進させる。
モチベーションになる。

このクラスの学習者たちは、既習文法に未習語彙を入れて、習ったことを使ってなんとか話そうとするタイプで、教師的には好ましいタイプです。

でも学習者の中には、言いたいことがあるのになかなか口から言葉が出てこない生徒もいます。知識が運用につながらないタイプ。一つの文を言うのにものすごく時間がかかって、正直待つ時間が長くなって授業の進行上困ってしまうことも。
でも、その子の頭の中もきっと同じように言いたいことをどうやって言ったらいいかフル稼働しているはず。

はたまた、言いたいという気持ちが先走って、文法も語彙もめちゃめちゃに話す生徒もいます。このタイプはあまり「お勉強」が好きではないから文法や語彙がしっかりしていないことが多く、「私の言いたいこと、わかるでしょ!?」と強気なことが多いです。こちらは言いたいことがよく分からないし、それが判明するまで質問し続けると時間がかかるので、こちらのタイプも正直困ります。
でも、その子の心は「今これが言いたい!」という気持ちで満ち満ちているはず。

いろんなタイプの学生がいます。
どのタイプの学生にも共通しているのは「今これを伝えたい!」という衝動があるということです。

私は教師として、その気持ちをどれだけ殺さないで生かせているのか、言いたいことがうまく言えなくてもどかしい気持ちをどれだけサポートできているのか。「困る」とか言ってる場合じゃないです。
もしかしたら、教師である私が不用意な言葉や態度でその気持ちをしぼませてしまっていることもあるかもしれません。
言いたいことをこちらが引き取って全て(正しい文にして)言ってしまうのもその子の日本語力向上のためになるとは思えませんし、かと言って、自力できちんと意味が分かる文が言えるまで待つのも時間がいくらあっても足りません。すべてのタイプに気づきと自信を持たせることができたら、それがいちばんいいと思うのですが、まだどうすればいいのか模索中です。

答え探しは当分続きそうですが、そういう気持ちを持って授業に参加してくれている生徒たちに感謝です。

2015年9月11日金曜日

成長はpoco a poco(ポコ・ア・ポコ)

ヨガに行く前にスペイン語の勉強をするようになって1週間ちょっとすぎました。
今のところ続いています(^^)
水曜の夜は、居候先のご主人のところに友人が来て一緒に日本語を勉強しているので、私もそこに便乗してスペイン語を勉強することにしました。
スペイン語の勉強生活が充実してきました(^^)

そして気づいたことは、なかなか覚えられないということ。
一つのことを完全に習得する(自然に使えるようになるまで)どれだけの時間がかかることか。たとえばいくつか単語を覚えたはずが、ちょっと違うことをしている間に忘れています。数日放置すれば80%ぐらい忘れています。語形変化や文法は覚えたはずだと思ってもすんなり口から出てきません。
友人たちを見ても、漢字の復習をしていて、やっぱりずいぶん前に習った基本的な漢字で忘れてしまっているのもあり、「ああ、そうだった!」なんて言いながら書いたり読んだり意味を調べなおしたり。
学生も一回覚えた言葉をまた忘れたり、助詞も毎回聞いているのに間違えたり。


みんな同じなんですよね。
成長(=習得)は日々少しずつ。やっては忘れ、やっては忘れ、少しずつ忘れることが減ってきたらちょっと進んで、また覚えては忘れ、その繰り返し。

ヨガでも同じことを言っています。日々ポーズや瞑想を繰り返すことで、少しずつ肉体もメンタルも磨かれていくんだそう。
よくあるたとえで、らせん階段を登るようなものだと言われますが、本当にそうだと思います。同じところをグルグルしているだけで登っている感覚がなくても、コツコツ続けることで確実に少しずつ上に向かっていくのだそうです。

ヨガも語学も同じ。
少しずつ着実に歩みを進めて、ちょっとした気づきやコツを得て前に進んで、また少しずつ。
poco a poco。
大切なのは、やめないこと。やめたら現状維持どころかマイナスになってしまいますからね。
途中でやめたり、いいわけしたりしないで、毎日少しずつ、かめさんの歩みを進めて行こうと思います。

2015年9月3日木曜日

世界はどこかでつながっている

火曜と木曜のヨガのクラスでいつも一緒になるセニョーラたちが何人かいます。
今日のヨガのクラスが終わった後、一人のセニョーラが「日本のどこの出身?」と聞いてきました。 私が出身県を答えると、なんとその方のご主人が文科省の奨学金で私の地元の大学に留学し、博士号を取得したことが判明。彼女も同伴してそこに数年住んでいたそうなのです。

しかも、そのセニョーラの息子さんが、日本語能力試験N3を受けたがっている、とのこと。 私が日本語教師として働いていて、学校でN3を担当しているというと、「もしかしてその学校って○○?」と、私の勤務先の名前を言ってきました。大手の学校ではないので、知っているなんてビックリです!!
 「じゃあ、息子さんよこしてね!」なんて言って、帰宅してから友人にその話をしました。

息子さんの名前を聞いていたので友人にその名前を告げると、なんと、その子は数年前にこの学校の生徒だったというではありませんか!
だから学校の名前、知ってたんですね~。

私はお母さんと知り合いになり、友人は息子さんと知り合ってました。 さらに共通の知り合いもいることが判明しました。
私はここに友人以外の知り合いもなく、単身やってきたのですが、こうして世界はつながっていて、人と人とはつながっていって、私もその中にちゃんといるんだな~、としみじみ感じてしまいました。
 
どんなお仕事でもそうですが、同じ業界にいれば共通の知り合いがいることって多いですよね。 悪いことできませんて、ホントに(笑)

そういえば昔、ねずみ講式に自分の友達を6回人に紹介したら世界中みんな友達になる、って話を聞いたことがあります。

知り合いの知り合いは知り合いだった、なんて、実は知らないだけで、そこらじゅうにあるのかもしれません。
人と人とのつながりの不思議さ、おもしろさを感じた出来事でした。

2015年8月30日日曜日

八分目で余裕があるのがベスト

最近「ゆとり」「余裕」ということについて考えます。


食事も、おなかいっぱい食べるよりも腹八分目が消化酵素を大量に使用することなく動きやすいそう。

仕事も、やることが山積みだったら、急な案件に臨機応変に対応できません。

スケジュールも、ぎっちり詰っていたら、好きなことしたりホッとしたりする時間が持てません。

部屋も、物がいっぱいあったら空気が通らなくて、息苦しく感じます。体を動かすスペースもありません。

運動も、目一杯筋肉動かすと筋肉痛になって、数日普通に動かせなくなります。

気持ちも、なにかでびっちり埋まってたら、人の話に耳を傾けることも、心を動かされることも、新しい発見をすることもありません。焦ってイライラしっぱなしです。

お金も、毎日の生活でギリギリより将来のために貯金ができたほうがいいです。


「ゆとり」や「余裕」を作るのに必要ことは、矛盾しているようですが、必要じゃないものは余分に持たないことなのではないでしょうか。
「余分」は「余裕」と思われがちですが、「余分」がありすぎると「余裕」を奪うことになってしまうのでは。「余裕」を持つために、本当に必要で大切な物だけに厳選するのです。
何事も「余裕」があることが、スムーズに動くために必要なのではないかと思います。

そして「ゆとり」や「余裕」に成長の可能性があると感じます。「もっと大きく(多く)なっても大丈夫だよ」と。自信も持てます。そして、大きくなったら、またその周りにゆとりを作っていく。まるで自分という器を少しずつ大きくするかのように・・・。
さらに「余裕」を持つことが、自分にも人にも一番やさしいのではないかと思うのです。

そんなふうに生きていけたらいいな、と憧れます。
できるところから、少しずつ、余裕を作って広げていきたいと思います。

2015年8月29日土曜日

新しい環境でまずすべきは観察。アイデアは寝かせて熟成させる

私はどちらかというと、思い立ったらすぐ行動してしまうタイプです。
動き出してから、「あれ?なんか思ってたのと違うな」とか、「実際はこんな感じか」とか発見して、そこで道を修正したり、スピードを落としたり、辞めたり。いい方に進むこともあれば、先に進む道がみつからずに不発に終わったりすることもあります。
よく言えば行動力がある、悪く言えば空回り、暴走癖と言ったところ。

私は住んでいるところも、働くところも、いつも同じところには長くいたことがなく、数年おきに転々としてきました。

そこで大切にしたいのは「思い立ったらその考えを寝かせる」ということ。

新しい環境に身を置いて、いろいろ思うことがあっても、それはけっこう前のところの習慣を引きずっていたり、今いる環境とずれてたりすることが多い気がします。今いるところにはそこ独自の習慣や文化や考え方があって、いくら自分の経験から「このアイデアがいい!そうしよう!」と思っても、実際さんざん動いた後になって「な~んもわかっていなかった!まさに暴走だった!」となることがあるのです。

まずは、その環境をよく観察すること。
INPUT。
環境に自分を慣らすことが大事。
前いた場所が過去になり、視点が「今、ここ」から見られるようになるまで。

自分的に「いいアイデア!」と思ったことも心にそっとしまっておきましょう。
INPUTがある程度できたな、と思ったら、しまっておいたアイデアを取り出します。
INPUT期間は人によってまちまちだと思いますが(最低でも数か月~1年ぐらいでしょうか)、少なくともある期間心にしまっておいたアイデアは、その環境の文化や習慣や空気に触れ、いい感じで熟成されているはずです。
もしかしたら「これはここには合わない」と、消滅していることもあるかもしれません。それはそれでいいと思っています。
特に、自分にとって大切にしたいアイデアであればあるほど、この「寝かしてじっくり熟成」の過程が特に重要だと思っています。
「ノリで動いたら取り返しがつかないほど大失敗しちゃった!」なんてことにならないように。

そうは言っても、ノリで動いて失敗することもいまだに多いです(笑)
動いて失敗したことで再考のチャンスが与えられるアイデアというのもあるし、潔く消去できるアイデアというのもあります。
そもそも思いつきで動くのはそんなに大切じゃないアイデアなのかもしれませんね。

ここに来て3か月。
まだまだINPUT期間中。
少しは慣れてきていくつかアイデアも出てきました。
そのアイデアたちをふるいにかけて選別し、大切なものはしっかりと心の中で熟成させて育て、いつか最適なタイミングで実行に移せたらいいな、と思っています。




2015年8月23日日曜日

☆見方を変えたら結果が180度変わってストレスがなくなった話

以前にもちょっとふれましたが、困った学生がいます。
(関連記事→本日のクラスのワンシーン 8/15 語学学習と謙虚さ)
確信犯的に毎回遅刻する、実力以上のクラスを希望するがついてこられない、そのくせ宿題はやってこない、やってこないから授業に参加できずテンポが狂う、自分の実力を認めたがらない、そもそも教師の説明を聞かない、そもそも教師の指示が理解できない(けど分かったふりをする)、プライドが高いからアドバイスや注意を聞かない、授業中自由な行動が多い、失礼な発言が多い、などなど。
口では大きいことを言いながら、一向に行動を伴わない姿にイライラしていましたし、実際結構ストレスでした。

今回もまたその学生に会ってイライラし、どうしたものかな~と考えながらシャワーを浴びていた時のこと。
ふと、別の視点から今の状況を見たらどうなるだろうと思いました。

上述した内容は、全部教師としての私個人から見た学生の姿。「いい学生・頑張る学生」を期待し、それに合わないからイライラしていることに気が付きました。

じゃあ、客観的に見たらどうでしょうか。
その学生は、きちんと月謝を払っています。自分の求めるサービスに対して、きちんと対価を支払っているわけで、何の問題もありません。そして、提供されたサービスをどの程度享受するかはお客さん(学生)側の問題。100%享受しようと思えば、遅刻しないでくるでしょうし、説明も漏らさず聞いてノートをとるでしょうし、分からなければ質問するでしょうし、出された宿題もきちんとやって力を伸ばそうと励むでしょう。でも、そこそこ享受できればいいという人は、遅刻もするし、宿題もしないでしょう。アドバイスや注意なんて必要ないと思っているかもしれません。そしてそれはこちらには関係のないことなのです。こちらはみんなに同じように値段に見合ったサービスを提供するだけ。究極、その学生が伸びようが伸びまいが、夢を叶えようが叶えまいが、それはお客さん(学生)自身の問題なのです。満足いくまで続けるも自由、もういいやと思って辞めるも自由。インターネット・ケーブルテレビ・電話のようなサービスパックと同じように、授業・宿題・教材・アドバイスというサービスパックの中からどのサービスを使うか(あるいは使わないか)選ぶのも自由なのです。

ちょっと冷たいように感じるかもしれませんが、このようにお客さん目線で考え直してみたら、すごく気がラクになりました。
その困った学生は、なーーんにも悪いことしていなかったのです。

教師というのは、その人が夢を実現するお手伝いをさせてもらうようなもの。
夢が叶うか叶わないかで人生変わってしまうこともあり、そういう意味で、どうしてもその人の人生に関わってしまいます。
そして、上手になってほしい、夢を叶えてハッピーな人生を送ってほしいという想いから、深く関与しすぎてしまうことも。

これまでは確かに与えられたミッションもありましたし、彼らの生活に大きく踏み込んで関与することもありました。
でもここは違います。ここは学校教育機関ではないですし、派遣元からの与えられたミッションもありません。
今私が働いているのは、普通のサービス業です。お客さんが望むサービスを提供していて、それがたまたま「日本語の授業」というだけのこと。望まれればできる限りのお手伝いをするし、望まれないなら最低限のサービスの提供だけしていればいいのです。

そして何より大事なことは、ずっと楽しく勉強を続けてもらうこと。
教師が「宿題!」「テストで何点以上!」なんてガミガミ言って、それが負担になって辞められたのでは身もふたもありません。
彼らがそれぞれ自分のペースに合わせて進めばいい。同じ目標を持っていても、進むスピードはそれぞれ違っているし、それが許容される環境なのです。

・・・って、あれ?問題なのは、私??


はい。結論。
見方を変えたら、180度考えが変わりました。
思考の最初の出発点の違いで、その後の展開ってこんなにも変わるんですね。

もうその学生にそれほどストレスを感じることはなさそうだし、きちんとした態度をとれるようになると思います。



お断り】このような考えを持つのはやる気がみられないこの学生に対してだけであり、イライラしないで快適に過ごすためです。ほかのやる気があって一生懸命がんばっている学生に対しては、今まで通り、ありったけの情熱を傾けて全力で応援していくつもりです(^^)

2015年8月21日金曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/8/21 対策講座始まりました

今日から日本語能力試験対策講座が始まりました。といっても、私の担当クラスですが。
講座自体は先週始まっています。

通常クラスには来ていないけど、この対策講座だけに来る人も。
かわいい女子ばかりのクラス♪しかも真面目☆

週1回4か月、全16回しかないので、けっこう詰め込み型です。
宿題が山のようにあります。
でも、みなさん自分で勉強に取り組めるタイプなので、宿題やってこないとかいう類の心配はしていません。

シラバス作りが大変で、けっこうぎりぎりまで変更していました。
教材準備は今日までかかりました。
これからも学生の様子を見ながら都度変えていくとは思いますが、とりあえず初回を無事に迎えることができてよかったです。

さあ、これから4か月、一緒にがんばっていきましょう。
そして、全員合格しましょう!

2015年8月20日木曜日

☆本日のクラスのワンシーン  2015/8/20 新メンバー加入でさらに楽しそうなボーイズたち

先日話した学習者が今週からミサコ・イキオのクラスに移ってきました。
(関連記事→本日のクラスのワンシーン 2015/8/15 語学学習と謙虚さ)
そう、その学習者とはロベルトくんです。

初日こそお互い固かったものの、歳が近いもの同士すっかり仲良しになって楽しそうです^.^
ミサコなんか、クラスの始まる時間よりだいぶ前に来てスタンバイしています。このコ、はじめの印象は笑わない、おとなしい、なんで日本語を勉強しているのかイマイチ動機がわからない感じだったんですが、今じゃ笑うし、宿題は忘れずしてくるし、一番真剣に取り組んでいるんじゃないでしょうか。

今日は形容詞の練習だったのですが、「宿題はどうでしたか?」の質問に「面白かったです。」答え、ロベルトとイキオからやいのやいの言われてました。本気なのか間違えたのかわかりませんが、照れ笑いしてました。
引っ越して来たロベルトくんは、二度目でちょーっとだけアドバンテージがあるからか、クラスメイトが同年代でできすぎないからか、「クラス楽しい!」といって帰っていきました。

私も楽しくて、あっという間にクラスの時間が過ぎて行きます。
楽しく勉強してくれているので何よりです。
クラスに来るのが楽しい、一緒に頑張れる仲間がいるって、勉強する上で大切な動機づけの要素の一つですよね。
これからも仲良く頑張ってほしいと思います。

2015年8月17日月曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/8/17 力作の作文

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


いつもは練習問題に短作文があっても、特に扱ったりはしません。
でも、このクラスは「作文もやりたい!」という声が上がったので、「じゃあ宿題でやってきてくださいね。」ということになりました。

本当は先週のうちに書いてくることになっていたのですが、一人は「来週まで待ってください」ということで、大体こういう場合ってうやむやになってなかったことになるのがオチなので、実はあまり期待していませんでした。

でも、今日その学生が持ってきた作文を見て、私は自分の浅はかな考え方を反省しました。
その作文がこれ。
すごくないですか?
絵入り!しかも手書き!!
作文も上手に書けていて、ホント力作です。カンドーです。

これまで、期待したり約束したりしても学生に裏切られることが多々あったので、期待しないように自然となってしまっていました。
いけませんね。反省します・・・




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2015年8月15日土曜日

語学学習と謙虚さ

今日から日本語能力試験対策クラスが始まりました。といっても、私の担当クラスは来週からなんですが。

現在、レベルの違う5つのグループを担当しています。
ある日、ある学生が突然オフィスを訪ねてきて、一つ下のグループに移りたいと言ってきました。理由を聞いたら(とりこぼしが多いので)もう一度復習のためにやり直ししたいとのこと。
確かにその学生は「ついてこれてないな」とは思っていて叱咤激励したりしていたのですが、まさかそのような申し出をしてくるとは思ってもみなかったのでビックリしました。

ここは言うなれば日本の英会話学校のようなもので、月謝制です。金銭的なことを考えれば、同じことを2度やるのは損失になるので、ほとんどの人は嫌がります。
しかしその学生は自分でついていけてないと感じ、潔くもう一度過去に遡ってやり直す道を選びました。

一方、背伸びして自分のレベルに合わないレベルのクラスを希望し、必死でやらなければついていけないよ、との忠告にも関わらず、宿題もきちんとやってこない学生もいます。そういう学生は、ついていけてないことを認めないどころか、"自分はできる"と思っていたりします。

相反する二人の学生を見て、謙虚さということについて考えました。どちらの方が長い目で見て伸びていくのか。
そして、自分自身を振り返りました。私は前者なのか、後者なのか。同じレベルばかり繰り返したところで一度目よりできるようになっていなければ成長できませんし、土台をおろそかにして上ばかり見ても伸びません。

自分の今のレベルをきちんと認識すること,人からのアドバイスに耳を傾けること、そしてコツコツと努力し続けること,つまり謙虚さが大切だと、改めて思いました。

学生はいつも大切なことを気づかせてくれます。

2015年8月10日月曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/8/10 普段から疑問に思ってることを質問しあってみました。

※今日は下ネタです。不快な方はスルーしてください。

*********************************


今日はクラスで「~(な)のでしょうか」の文型を練習しました。

そこで私は最近疑問に思っていることを言ってみました。
「どうしてペルーの男の人は、トイレで○○○○をしないのでしょうか。」

よく見るんです、タチ○○○。ホントに。
今日もいつも使っているバス停付近にいました。先日なんか、目の前にある公園にわざわざ家から出てきてする人を見ました。
夜酔っ払ってとか、近くにトイレがないからとなかなら100歩ゆずってまだ理解できるとして、そうじゃない時間帯や場所でもするので、ちょっと今抱えている疑問ということで、言ってしまいました。

もちろん、学生から答えを聞けるとは思っていませんし、思った通り「それは悪いことです」と笑いながら言っていました。

でも、私が一方的に言うのもなんなので「みなさんもきっと、日本人や日本文化について、『なんでだろう?』って思っていることがあると思います。なにか疑問に思っていることはありませんか?」と聞いてみたところ、ある学生から出た疑問。

「どうして日本の男の人は女性のパン○を盗むのでしょうか?」

!!!!!!!

やはり先生の例がシモなだけに、シモでした。
この学生は、人の下着を盗んで何がうれしいのか、まったく意味がわからないと言っていました。

実は私、これは世界中でそうなんだと思っていたんですが、違うんですね。ペルーでは理解されない行為のようです。
たしかに、下着泥棒とかチカンとか援助交際とか、そういう変態な性犯罪、日本は多いですよね。なんでだろう?

学生の疑問から日本が見える。

いろいろ考えさせられました。

2015年8月8日土曜日

☆今日のクラスのワンシーン 2015/8/8 上級クラスに新メンバー加入

今日は土曜日なので、午前3時間、午後3時間。

午前のクラスは、先週全員来なかったあのクラスです。

今日は全員来ました。(休んだ理由は一人は体調不良、一人は開始日を誤解していた、一人は不明)
それだけでなく、今日から一人新メンバーが加わりました!
このクラスのメンバーの一人と、以前の学校でクラスメートだったそうで、すごくやる気があって明るい子です。
この学校にはやる気のあるいい学生ばかり集まってくるように思います。
今日は初日で、前回までの復習がメインだったのでちょっと大変そうでしたが、(大量の)宿題を渡すと、
「私のようなタイプには宿題があった方がいいです。宿題があれば勉強しますから。」とのこと。

いい子だ~。

私が「宿題あっても、大変だったらやらないんじゃない?」と意地悪をいうと「いいえ!宿題やります!」と必死に否定。

いい子だ~。

実際宿題あってもやって来ない人いるのでね。
正直、お金払って来ているのだから、それだけモチベーション高い人多いです。

これからよろしくね!



午後のクラスは一人お休みでした。
ちょっと理解が気になる子なので、心配ではあるのですが、もちろん進んで課が終わりました。
来週は課テストです。
今日の練習で「サークルに入っていますか」という質問があり、もう社会人のある学生に対して「入っていましたか?」と過去の質問をしたところ、なんと演劇部に入っていたことが判明。しかも、台本などない即興劇でコメディをやっていたとのこと。
いや~、人の歴史はおもしろいですね!!
今ある(している)ことだけが全てじゃないと改めて思いました。

今日のクラスも楽しくて、終わって元気になりました☆
ホント、いい仕事ですよね、日本語教師。

さ、新しい課に入るし、準備がんばります(^^)



2015年8月3日月曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/8/3 タイプが違う二人

今日から新たに受け持つことになった中級クラス。

女の子二人ですが,全くタイプが違います。
リコさんは来日経験ありで、文法が正しくなくても積極的に話します。タメ語が気になるところではありますが,コミュニケーション能力が高くやり取りや返しはスムーズです。漢字が苦手。

一方モカさんは,いわゆるガリ勉タイプでおとなしく,なかなか言葉が出てきません。でも質問はきちんと理解しているし,漢字もよく覚えています。


今日得た情報
リコさんより:ロモ・サルタードのおいしい店
モカさんより:毎日3時間日本語を勉強していること


・・・誰にも強制されないのに,毎日3時間なんて,すごくないですか?

リコさん苦笑い。私も自分を省みて苦笑い(^^;)


これからどうぞよろしくね!

2015年8月1日土曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/8/1 クラス再開!

2週間の連休が終わり、今日からクラスが再開です。
いつもそうですが、連休明け初のクラスはなんだかドキドキします(>_<)



なんと!午前中のクラスの学生全員来ませんでした!

まだ休暇だと思ってるのかもしれません。手紙渡してあるんだけどな~???



気を取り直して、午後のクラス。

遅刻しながらも、みんな来ました。(ホッ)

なんと!休み前追試になったロベルトさん、語彙を覚えてきているではありませんか! 
なんでも、休み中の家族旅行にも教科書を持って行って、空き時間を見つけては覚えたんだそうな・・・。
やればできるじゃないか、ロベルト!

でも、「休みに何をしましたか?」の質問には「休みってなんですか?」から始まるズッコケぶり笑
やっぱりこれまでのツケがだいぶたまっているご様子。
 しかし!なぜか彼のモチベーションは上がっており、「前の課までの語彙も覚え直そうか。覚えたら私のところにおいで。チェックしよう」というと、「はい~!」との返事。
鵜呑みにして期待してもなんなので、あまり本気にしないで見守っていこうと思います。

ほかの(できる)人たちはイマイチ身が入らないといった様子だったのに対し、今日のクラスに一番ちゃんと参加していたのもロベルトさんでした。

さて、来週どうかな~??? 楽しみです♪

2015年7月17日金曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/7/17 産むことは光を与えること

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。

漢字の「産」の字を学習した時のこと。

産む、産まれる、出産・・・といろいろ言葉を教えたとき、一人の学習者が「人が子供を産むのと、動物が卵を産むのは同じ『うむ』を使いますか」と聞いてきました。

私が漢字は「生」と「産」の2つあるが(もっと言えば『出産』と『産卵』という違う言葉がありますが、ここではそれは言いませんでした)、どちらも「うむ」ということを話すと、ふーーん、という反応。

これは何かあるなと思い、「ペルーでは違うの?」と聞くと、すかさず「はい、違います」とのこと。
人が子供を産むことは「dar a luz al niño(a)」と言うそうです。
意味は「子供に光を与える」。

暗い子宮の中から光あふれるこの世界へようこそ。

なんか、ステキだなーって思いました。 今の世の中暗いニュースばかりですが、我々大人は子供に明るい光、明るい明日、明るい希望を与えらえるよう、頑張らなければなりませんね☆


注)辞書にちゃんと出てました。単なる私の勉強不足でした 笑




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2015年7月2日木曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/7/2 勘違い。でも正しい

今日は初級3クラスの課テストでした。

いつも勢いよくやってきて、クラスでも元気に発言するイキオくん。
でも、宿題は忘れることが多いし、勢いでやるので間違いだらけ。
書く段になると、とたんに勢いがなくなります。
そう、彼は家であまり復習をしていないのです。
私がそのことについて注意しても、あまり応えている様子なくあっけらかんとしています。

一方、いつも淡々と静かにこなすミサコちゃん。
イキオくんのように勢いはありませんが、うちでよく勉強しているらしく、着実に習ったことを身に着けています。

そしていざテスト開始。
私の心配はイキオくんの方にありました。
案の定、テスト終了5分前にミサコちゃんはもう終わったからとテストを提出しようとしました。
私は「まだ5分あるから見直しして」と言って、返しました。
イキオくんの方は、テスト終了時間になってもまだ書ききれていないところがありました。

さて結果ですが、点数がよかったのはなんとイキオくんのほうでした。
いやいや、イキオくんも私の心配に反してちゃんと勉強していたようです。
そしてミサコに一体何があったのか?
それは、ミサコが、漢字で書く問題をなぜか全てカタカナで書くという勘違いを犯していたのです。


なぜだミサコ?どう考えてもカタカナはないだろう??


しかし、ミサコちゃんのすごいところは、カタカナがすべて正しかったというところ。
例えば「じゅうじ」は「ジュージ」と書いていました。

今回はなぜか大空振りしてしまったミサコちゃんですが、次回期待したいと思います。

2015年6月27日土曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/6/27 夫・愛人・恋人でだれが強い?

今日から土曜日クラスを持つことになりました。
午前だけの予定でしたが、一人先生がこられなくなって、急遽午後のクラスもやることに。
なので、午前と午後に3時間ずつ2クラスしました。

午前上級1クラス

今日から新メンバーが一人加わりました。
「一人の女性をめぐって~。いわゆる三角関係だ。」という文で、その新メンバーが作った文↓
「一人の女性をめぐって、恋人と愛人がケンカしている。」

ちょっと関係がわかりにくかったので確認したところ、その女性の恋人とその女性の愛人、ということでした。
日本では、愛人は結婚している人が作るもの。お付き合いしている間柄なら、恋人と、もう一人は浮気相手ということになります。
今回は日本の概念にあわせて恋人を夫にかえてもらいましたが、こちらでは結婚していないが共に生活を送るいわゆる事実婚のカップルも多数存在するため、こういう言い方もありなのかもしれませんが、や、ややこしい(^^;)

実際にこの例文ような三角関係のカップルはたくさんいるそうです。日本だったら結婚しているなら夫や妻が強く、愛人とは秘密の関係で、バレて身を引くのは愛人の方ですよね。でもこちらでは自分の方が愛が強いと思ったらガンガン奪いにいくそうなんです。その学生いわく「男は自分に誇り(→自信?)を持ってるから」だそう。


すごいラブパワー。さすがラテン、情熱的ですね☆

2015年6月26日金曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/6/26 見た目重要

中級1のクラス。

今日は他の子たちがお休みだったので、パコさんと1:1でした。

「私は~たいが,Aさんは~がっている」という文を自由に作らせたところ、恋バナと恋愛相談に発展。お年頃の女子ですね(^^)こういうところもオープンで自由ですね(^^)

高校生か20代前半だと思っていたら、なんと30歳過ぎてるということが判明!!

なんかおかしくないですか神様!?・・・と思ってしまいました。
いやいや、私も頑張らねば・・・

2015年6月25日木曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/6/25 答えは書いてありますから~

上級1のクラス。

前回休んだジョリーさんが早く来たので、読解の宿題の答え合わせをしていました。

私 :それはどこに書いてありましたか?
ジョ:(自信満々に)書いてありません。
私 :いや、書いてありますから。

この会話を何度繰り返したことか。
内容を理解していない訳ではないのですが、なぜか内容から外れてマイワールドで違う場面を作って、それを答えに書いてしまうのです。

ところで、犬ってケージに入れれば飛行機に人間と一緒乗れるそうです。
国によって違うんですかね?国内線ならOKなんでしょうか?

2015年6月24日水曜日

本日のクラスのワンシーン 2015/6/24 誘いは断る!

初級3のクラス。
「~ませんか?」の練習で,友達の誘いをことごとく断るミサコ。
もちろん私の誘いも全て断られました。
なぜだ,ミサコ?
人付き合いが嫌いなのか??