2016年3月2日水曜日

できるだけ長く日本語の勉強を続けてもらうには

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


うちの学校は民間なので、もちろん学生が多ければ多いほどありがたく、新規の学生を毎回獲得するのも大変なので、一度入った学生には長く続けてほしいと思っています。・・・とこれは経営側のお話。
教育という側からしても、一度始めた日本語ですから、やっぱり当初の「日本語で○○したい!」という夢を叶えるためにも勉強を続けてほしいですよね。

そして民間の学校なので、それこそいろんなモチベーションや環境の学生が入ってきます。
日本語能力試験でN○に合格したい、奨学金を獲得して日本留学を果たしたいという具体的な目標を持ったモチベーション高めの人から、負担にならない程度にゆる~く続けたい、日本語にそんなにプライオリティを置いていないというモチベーション低めの人まで様々です。

そんないろんな学生が集う当校で、一人一人の希望や状況に合わせたカリキュラムが組めれば最高なのですが、クラスでやっている以上そういうわけにもいかず、じゃあどうすればみんなが辞めないで長く勉強を続けられるか、議論する機会がありました。

先生によって考え方や見ているポイント、重点を置く場所、対処法が違いました。
いろんな意見を聞く中で、私もいろいろ考えさせられましたが、おかげで自分の心を見つめる機会が持てました。

最終的に自分の中でたどり着いた答えは実にシンプル。

満足度の高い授業、質の高い授業を提供すること」でした。

全ての学習者が学校に来る目的は、当たり前ですが授業を受けるため。
モチベーション高い人はもちろん、低い人だって、やっぱり授業が面白ければ来ると思うんです。
そして「できるだけ長く勉強を続ける」ということはつまり、例えば初級の学生が中級や上級になるまで、ということ。数年先まで、ということ。ゆる~く行きたい人ならもっと時間かかります。
そこまで上がるには、やっぱり知識が積み上がっていないとムリなわけで。
「楽しくて、しかも上手になる授業」じゃないと「できるだけ長く」は短命で終わります。
ってことは、やっぱりすべては授業にかかっている・・・。

私は常々、学習者のモチベーション向上に教師が関わることができるのではないか、どうやってモチベーションを上げることができるかと考えているのですが、「授業が面白い」というのはその一つの可能性で、そこに満足感、達成感、伸長感を与えることが含まれれば言うことなし。
(あ、ちなみに、ここでいう「面白い」はfun、interesting、intellectual全て含みます)

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ただし、授業に参加するためには☆「なめられない教師になるためにすべきこと」でも書きましたが、クラスのルールは教師が管理してして、ダメなことはきちんと注意し、やらなければならないことはやってもらう。その上で、どうぞ楽しい時間を過ごしてくださいね、たくさん練習しましょうね、ってな具合です。

守りたくないルール VS 授業に行くこと

の対決で、「授業に行くこと」が勝つような、そんな面白くてためになる授業・・・
一度離れても、また戻ってきて受けたくなるような授業・・・

永遠に追い続けるものですね、私にとって。
学習者が寄ってくるのも離れていくのも、結局教師の腕次第、授業次第ということ。
(関連記事→あなたの授業のお値段、いくらですか
民間だから、そのへんリアルにわかるので、ほんとシビアです(^^;)
なまけてなんていられません。常に勉強、常に研究、常に模索、常に学習者観察。
ヨガと同じで、きっと一生修行で、ゴールなんてないんでしょうね。
だから好きでやめられないんですけどね、日本語教育。

さ、一つ一つの授業のクオリティーをあげるために、学習者に喜んでもらえるような授業にするために、また明日から修行がんばります(^^)




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