2016年2月18日木曜日

贈られた言葉

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


今日クラス前に急にある学習者から話があると呼ばれました。
クレームか?はたまた何かの相談か?と一瞬思いましたが、表情は明るくそんなんではない様子。

そしてこう言われました。
「自分は今まで先生のような教師に出会った事がなく、親にも学校の先生にも高いレベルを求められることはなかったので、そんなに努力することなく今まで生きてきた。でも先生に会って、自分も頑張れば出来るんだと言うことに気がつけた。だから大学に行こうと思う。」

あと2ヶ月で入学試験だからこれから受験勉強をがんばらなければならないということで、もうこの学校を辞めるそう。で、今日は挨拶だけしにきたようです。

今までたくさんの学習者を教えてきましたが、こんなことを面と向かって言われたのははじめてだったので、なんか、悲しい愛の告白を聞いているかのような感覚とでもいいましょうか。

つまりは辞めるということね、とか、今日もこれからクラスなんだからせっかく来たし受けていけばいいのに、とか、辞めやすいように上手くおだててるだけなんじゃ、とか、私そんなに高い要求したつもりないけどそんなに厳しく感じたか?とか、話を聞きながらいろんなことが頭をよぎりましたが、結局「辞めてしまうのは残念だけど、前向きな一歩を踏み出すためならそれも悪くないよね。」ってことで気持ちが落ち着きました。

少なくとも私に愛の告白(←しつこくてすいません)をしている時の学習者は、とてもスッキリした、今まで見たことないような顔をしていました。

どこまでがホントの話かわかりませんが、彼の人生が良い方に変わるきっかけになれたのなら嬉しい限りです。

でも、ホント私、そんなにビシバシ厳しくしたつもりも、何かハイレベルなことを要求したこともないですよ?しいて言うなら、この学習者は前回の課の単語テストで追々試まで受けました。追試で65%でしたが、追々試では見事100%をとりました。彼が「やればできる」と思ったきっかけとして思い当たるのはこれくらいです(笑) まさか追々試までやらされるとは思っていなかった、ということでしょうか。

私は学習者の能力を「やればできる」と信じているので、途中であきらめたりしません。そういう意味では確かに甘くない、学習者によっては厳しく映るのでしょう。でも、学習者から贈られた言葉を聞いて、変に甘くしたり妥協しないで信念持ってやってきて良かったと自信が持てました。

どうもありがとう。
この学習者の人生がさらに輝かしいものになりますように。




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