2016年1月18日月曜日

内発的動機づけを高める方法~仲間がいるからがんばれる!

授業開始から1週間ちょっとたちました。
平日クラスは週3日、土曜クラスも2度目の授業を終え、クラスメートとも打ち解けてきたようで、休み時間に楽しそうなおしゃべりの声が聞こえてきます。 
こうなったら一安心。クラスメートとの関係性は、今後の学習の継続に大きな影響を与えるからです。

ここでちょっと動機づけのお話。 
動機づけといえば、よく外発的動機づけと内発的動機づけに分けられて考えられがちですが、そこに関係してくるもので自己決定理論というものがあります。自己決定理論では、動機づけを自己決定の度合いによる連続体とみなし、たとえ外発的に動機づけられている場合でも、どれだけ自分にとって価値があるか、重要だと考えるか、という「内在化」によって自己決定的、つまり内発的動機づけに近づく、変わりえる、という考え方をしています。

内発的動機づけを促進するには次の3つの欲求が満たされることが必要だと言われています。 
①自立性(自分で決めていると感じること)
②有能感(自分はできる、と自信が持てること) 
③関係性(仲間がいること。いい関係が築けていること)

クラスメイトと仲良くなって、一緒に支えあって勉強することができるというのは内発的動機づけにとってとても重要なこと。 
一人ではつらくて嫌になる地味~な作業も、例えば追試になって誰かの助けが必要なときも、支えてくれるクラスメイトがいれば乗り越えられるというもの。何より、同じ興味・関心を持っている仲間がいるってだけで、「一人じゃない」って思えますよね。

先週土曜に始まったばかりのBasico1クラスは、ちょっと理解が遅い学習者を周りみんなで助けてあげていました。

上級クラスでは、前の課のテストに合格しなければクラスに復帰できないAさんのために、ずっとクラスに来ているBさんが、夜スカイプで勉強を手伝っていたそうです。Bさん、普段寝るのは夜9時ぐらいと早いのですが、Aさんの仕事が終わるのが遅いため、それに付き合って10時から眠い目をこすりながら手伝ったそうなんです。
 おかげでAさんは一発でテストに合格できました。

初級後半のある学習者Cは、明らかに学習者Dが来ているから続けているようなもので、学習者Dが万が一クラスに来ないようなことになれば学習者Cも確実に来なくなるでしょう。

初級中盤のあるクラスでは、休み時間に連れ立っておやつを買いに行くのが何よりも楽しみな様子。授業後もよく一緒にケーキ屋やらアイスクリーム屋やら、日本関係のイベントやらに一緒に出掛けて行ってます。

ライバルや仲間の存在って、本当にすごいですよね。力を何倍にもするし、心も強くなります。 
同じ興味を持って集まった者同士、ぜひ支えあって、いい関係を、できれば一生モノの友情を築いてほしいなぁ、と思います。
そしてずっと、日本語を勉強し続けてね(^_-)ー☆